別府市議会3常任委員会開く

幼児教育・保育無償化や学校給食施設などを審査した厚生環境教育委員会

 別府市議会は本会議休会中の2日午前10時から、総務企画消防、観光建設水道、厚生環境教育の各常任委員会を開き、令和元年第3回定例会に上程された議案について、審査を行った。
 厚生環境教育委員会(山本一成委員長、8人)では、市民、環境、保険年金、子育て支援、高齢者福祉、教育政策、学校教育、社会教育、スポーツ健康の各課が補正予算案や条例改正案などについて説明をした。
 子育て支援課は、10月から導入される幼児教育・保育が無償化となることを受けて、保育料の減額や預かり保育料の減額、システムの改正による職員の時間外手当、臨時職員の採用などについて説明をした。委員からは「別府市の一般財源からの持ち出しはどれくらいになるのか」「今年は臨時給付金があるとしても、来年度からはどうなるのか」などの質問が出た。阿南剛・子育て支援課長が「今回は、すべて国の臨時交付金で賄うため、別府市からの持ち出しはない。来年度からは、基本的に地方交付税として入ってくることになるが、総額として入ってくるので、目に見える形にしてほしいと国には要望をしている」などと答えた。
 教育政策課は、統合中学校「別府西中学校」の建築工事に伴う工事請負契約とスケジュールについて説明をした。教室棟などの工事と機械設備工事が3社の共同企業体なのに対して、委員会からは入札に対する進め方について「3社と2社では条件が違うのではないか」「スケジュールがタイトなので、監理をしっかりしてちゃんとしたものを作ってほしい」との意見が出た。入札の関係もあることから同席した立川誠総務部参事兼契約検査課長は「共同企業体は原則として2社だが、大規模工事では3社以内という規定になっており、自由な結成に支障をきたさないように、3社か2社という条件にしている」と説明をした。
 最も多くの意見が出たのは、学校給食施設における、小学校の単独調理場を廃止して共同調理場に一元化する方針を固めた件についてで、スポーツ健康課が、保護者説明会について、幼・小・中学校約8300人の園児・児童・生徒の保護者や地域の人への参加を呼びかけたものの、4回で81人の参加だったことを説明すると、委員からは「対象が8300人で参加者が81人とは、残念至極。(提案は)拙速すぎるのではないか」「ゴールありきではなく、時間をかけて決めるべきではないか。そもそも共同調理場は老朽化しており、もっと早く検討を始めるべきだったのではないか」などと厳しい意見が多く出た。
 「方針を決めたのだから、同意を求めていかなければいけない」「食育担当部会を作るとしているが、この中には、一般の保護者も入れるなどしてほしい」「大人の話ばかりで、一番はじめにないといけない子どもの話が出てこない。子どもの安全・安心を支えるのが大人の役割。その辺を踏まえて検討をしてほしい」「決意は分かるが、多くのことがあと処理で補っていかなければいけないことを肝に銘じるべき」と要望。
 寺岡悌二教育長は「議論をしっかりと深めていきたい。これまで、実施計画を何度も考え、紆余曲折があった。HACCPなどの新しい制度も入ってくるので、しっかりと考えていきたい」と答えた。

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