別府市は、全国に別府温泉を届ける「別府おんせん おみや」の第2弾として、エアーハウス型の温泉施設「幻想の湯」を9日午前10時から、ONSENアカデミアの中でお披露目した。
これまで、「別府温泉の恩返し」などで温泉を全国に運んだ経験はあるが、今回は、浴場施設ごとお届けするというもの。
奥行10㍍、横幅10㍍、高さ6・4㍍、面積約87平方㍍と大きな施設。浴槽部分は、奥行き2・2メートル、横幅3㍍、高さ0・7㍍で、男湯と女湯に分かれている。それぞれ脱衣所も完備しており、大人4~5人がゆったりと入れるサイズ。空気で膨らませるため、どこにでも持っていくことが出来る施設。トラックから高い温度の温泉をかけ流しで給湯する、100%天然温泉を楽しむことが出来る。数時間のみ出現する、まさに「幻想の湯」。
この日は長野恭紘別府市長と番台を務めた稲積京子さんがのれんをかけ、施設内見学を実施。参加者は温泉のかおりを楽しんだり、温度を確かめていた。午前10時半からは、限定200人の体験入浴もあり、多くの温泉ファンが朝から並び、入浴。別府八湯温泉道名人の金色の特別スタンプも登場し、人気だった。また、限定20人にマッサージの無料サービスもあり喜ばれた。
温泉巡りが趣味だという市内の蜂須ふみよさん(55)は「思ったよりも広くて、入りやすかった。とても気持ちが良かった」。福岡県から月1で温泉に入りに来るという林田仁夫さん(63)は「思ったよりも広かった。いっけんムダな施設にようにも思えるかもしれないが、災害時にも使えるので、とても良いと思う」と話した。女性用のお風呂では、脱衣カゴの中に折り畳みの鏡が入っていて「お風呂上りにちょっと見たいという気持ちがあるので、とてもうれしい心遣いだった」と好評だった。
「幻想の湯」は、23日に東京タワーで行われる「おんせん県おおいた『地獄蒸し祭り』in東京タワー2019」や12月1日に滋賀県で行われる立命館大学学園祭2019BKC祭典」に登場することになっている。