別府市は亀川地区市営住宅集約建替事業新築工事の安全祈願祭を10日午前10時から、内竈の市営亀川住宅敷地内で行った。
建築から50年が経過した亀川住宅の更新を機に、同様に老朽化してる内竈住宅、浜田住宅の3つの市営住宅を集約することで入居者の住環境の向上や財政負担の軽減を図る。
民間活力を活用したPFI方式の事業っで、施工から入居者移転支援業務までを行い、建設後は所有権を別府市に移転するBT方式での初めての事業。
コミュニティーの形成の促進や外部からの利用希望に応える、中央広場やオープンスペースを配置。住民のマイカー率の向上も考えて、柔軟に対応できるように駐車場を2階建ての立体駐車場に。北側道路は歩道がない市道だが、通学路に指定されていることもあり、市道と川を挟んで分離した歩道を整備する。また、A、B棟、C、D棟を渡り廊下でつなぐことで、車椅子利用者が他の棟への移動が簡単になるなどバリアフリー構造になっている。
建物は、鉄筋コンクリート造7階建て2棟と鉄筋コンクリート造8階建て2棟。延べ床面積は約1万3700平方㍍。部屋は1LDK92戸、2DK64戸、2LDK35戸、3DK21戸、3LDK6戸、2DK(車椅子対応)24戸の計242戸。施工は、設計、施工、移転支援を行う9事業者で構成する、特定目的会社の「株式会社別府湯けむり住宅」。来年11月に完成、令和4年1月から入居を開始する予定。事業契約金額は、48億3732万円(旧住宅の解体などを含む)。
神事は、関係者約50人が参列。八幡竈門神社の西本隆秀宮司が執り行った。
地鎮の儀では、長野恭紘別府市長が苅初の儀、和田修株式会社別府湯けむり住宅代表取締役(和田組代表取締役社長)が鍬入れの儀を行った。長野市長、萩野忠好市議会議長、梅木政喜市自治委員会亀川支部長、和田代表取締役、甲斐一義大分銀行常務執行役員別府支店長、嵩地秀雄大分みらい信用金庫常務理事、飯田郁夫飯田建築設計事務所代表取締役、伊勢戸啓司別大興産専務取締役がそれぞれ玉串を奉てんして、工事の安全を祈願した。
神事終了後、長野市長が「3つの市営住宅を集約し、新しい市営住宅を建設することになりました。現在進行中の亀川地区の整備と合わせて地域振興に努めていきたい。いざという時の避難場所としての機能も備え、地域に開かれたものになる予定です。地域の皆さんにはご不便をおかけしますが、お願いします」とあいさつ。萩野議長も祝辞を述べた。
施工業者を代表して、和田社長が「初めての手法ですが、ノウハウを蓄積して今後に生かしていきたい。通学路でもあるので、安全に配慮して工期厳守、安全第一でやりとげたい」と述べた。