別府市議会の令和2年第1回定例会は13日午前10時、本会議を再開して、一般質問を行った。
今回は、新型コロナウイルス感染症対策のため多くの議員が質問を取り下げたため、1日のみの実施となった。
午前中は、美馬恭子氏(日本共産党議員団)と平野文活氏(同)、午後から泉武弘氏(行財政改革クラブ)が財政や学校給食、新図書館構想などについて執行部の考えを質した。平野氏の質問の途中で休憩に入った。
新型コロナへの対策は
美馬恭子氏(日本共産党議員団)
美馬氏は、新型コロナウイルス感染症対策について質問。樋田英彦健康づくり推進課長が「大分県内の病床数は38床、別府市内は4床。県内での感染は1人確認されているが、別府市では確認されていない」と説明。
美馬氏は「PCR検査も保険適用となったが、いまだに検査数は大幅には増えていない。一番心配されているのは、濃厚接触者の範囲。判断はどうなっているのか。病床の確保は十分とは思えず、厳しい状況の中だが、病床確保もお願いしたい。市の対策や体制はどうなっているのか」と質問。
樋田課長は「濃厚接触は、同居や長時間一緒にいたり、対策をせずに手の届く範囲で対面するなど。聞き取りの内容などが総合的に判断されている」。
田辺裕・危機管理課長は「対応連絡会議から対策本部へ体制を強化し、市民への対策の周知、市施設での予防、行事の一部延期・中止、小中学校の休校、各種相談に対応するための総合相談窓口も設置した。市職員が感染した場合の業務継続計画も策定している。あらゆることを想定して、全庁体制で対応していきたい」とそれぞれ述べた。
また、小学校給食の自校式について「6月に計画が定まり、センター化に向けて動いている。人と人との関わりの中で学んだ食べることの大切さについてどう考えているのか」としてセンター化を改めて反対した。他にも教職員の働き方や子どもの医療費無料化についても質問をした。
学校給食のあり方は
平野文活氏(日本共産党議員団)
平野氏は、自身が12月定例会で行った一般質問への執行部からの訂正が今定例会で行われたことについて「本会議の冒頭、議長が訂正をしたのは筋違い。間違えた執行部が行うべきだった」と苦言を呈した。
花木敏寿スポーツ健康課長が改めて訂正部分を説明した。平野氏が市長が議会事務局に圧力をかけたかのような発言をしたことで紛糾。いったん休憩して議運を開いて対応を協議した。
再開後、萩野忠好議長が「当初は、議長権限で訂正できると思い、当局に本会議で答弁をさせず、本来は会期中に訂正させるべきところをさせないまま閉会してしまった。すべては議会事務局の不手際。事務局の不手際は、議長の責任。議長として議事の運営を的確に行うところを怠った」と謝罪。平野氏もこれを了承して、市長に関する発言を取り下げた。
質問を再開して、平野氏は「現状でもハサップに対応しているのではないか」などとして、市教委の説明時の資料について質問。
稲尾隆・教育部長は「狭いワンルームの中で汚染区域と非汚染区域をテープの色を変えるなどして自主的に区分けしたり、調理員が交差しないようになどを徹底して、細心の注意を払ってきた。しかし、そういう状況の中で、食品衛生法が改正されるなど社会的な背景もある中で、危険因子を排除するために、早急に検討をした」などと答えた。
午後からは新図書館構想についても質問。