令和2年第2回別府市議会定例会が18日午前10時から、開かれ、議案質疑が行われた。
▽荒金卓雄議員(公明党)が小学校、中学校のICT環境整備に要する経費の追加額について「これまでタブレットを児童や生徒に1台ずつ配備するとしていたが、今年度に前倒しにする理由は何か」と質問した。
吉田浩之教育政策課参事は「全国一律のICT環境整備が急務としてGIGAスクール構想を進めている。しかし、新型コロナウイルス感染拡大により、学校の休校が長期化。教育課程に支障が生じることから、災害や感染症などによって学校が休校してもICTの活用により、子どもたちの学びを保証できる環境を早期に実現する」と答えた。
そのほか、土地売払収入や地震津波等被害防止対策に要する経費の追加額などについても質問した。
▽加藤信康議員(市民クラブ)が別府エール食うぽん券発行に要する経費、湯ごもりエール泊に要する経費について「コロナ対策で時間がないということで、議会での議論がなかった。エール食うぽん券、エール泊の概要は」と質問した。
大野高之産業政策課参事は「エール食うぽん券は、別府市と別府商工会議所で組織する実行委員会で、額面500円の13枚つづりを5千円で販売する。1人最大6冊、発行部数は6万冊、発行総額は3億9千万円」、日置伸夫観光課長は「エール泊は、チェックリストを活用し、新型コロナウイルス感染症拡大防止をし、別府温泉で心身を癒していただき、大きな打撃を受けた宿泊業などに対する支援を行う」とそれぞれ答えた。
「今回の専決処分も飲食業や宿泊業のみだが、どうしてか」と質問。
大野産業政策課参事は「経済効果を考えて、裾野の広い飲食業や宿泊業がその他の業種への波及効果が高い」と答えた。
そのほか、指定管理者の指定などについても質問した。
▽泉武弘議員(行財政改革クラブ)が別府市手話言語条例の制定について「手話によるコミュニケーションが必要な人数は。その人数の根拠は」と質問した。
大野積善障害福祉課長は「聴覚障がい者には大きく難聴者、ろう者、中途失聴者などがある。別府市内で全く聞こえない人は135人。ただし、手話を利用している人数は統計がないため、不明」と答えた。
「予算を計上しているのだから、きちんとした積算根拠を出すべきだ」と指摘した。
「手話通訳では、手の動きだけでなく口の動きも見ている。しかし、新型コロナウイルスの影響でマスクをしていて『分からない』という声がある。市長記者会見時は、手話通訳者が同席して情報格差をなくすことはしないのか」と質問。
長野恭紘別府市長は「国や県知事の記者会見では、通訳者が同席している。市長記者会見では、大事なところを切り取っており、字幕がついている」と答えた。
上程中の議案は、すべて3つの常任委員会に付託された。