6月別府市議会の一般質問⑤

 令和2年第2回別府市議会定例会は24日午前、一般質問で市原隆生氏(公明党)、穴井宏二氏(同)、荒金卓雄氏(同)がオンライン診療、個人宅で利用する温泉、ワクチン接種とその効果、視覚障がい者への支援と暗所視支援眼鏡、公共施設の臨時休館・利用制限などの影響、新型コロナウイルス後の別府市が目指す行政スタイルなどについて質問した。
 午後からは、安部一郎氏(自民党議員団)、泉武弘氏(行財政改革クラブ)が質問する。

オンライン診療について

市原隆生氏(公明党)

市原 隆生氏

 市原隆生氏は、オンライン診療について「別府市内でもオンライン診療に対応している医院は、インターネットで紹介されているが、オンライン診療とはどのようなものか」と質問。
 樋田英彦健康づくり推進課長は「スマートフォンやタブレット、音声で行い、病院に行かずに診療できるシステム」と答えた。
 「別府市内でオンライン診療ができる医療機関はいくつあるのか。どのような症状なときに診療できるのか」と質問。樋田健康づくり推進課長は「別府市内で25施設、大分県内で148施設で実施している。詳細については、厚生労働省や大分県、別府市のホームページで確認が出来る。オンライン診療は、すべての病気に対応できるものではなく、医師の診断や処方が医学的に可能な範囲で受けられるもの。現在、高血圧や糖尿病など慢性的な病気で症状が安定している人を診ることが多いという。状況により、診断が困難なときは対面の診察を促される場合がある」と答えた。
 「出来るだけ早めの処置が必要だが、医師が対面での診察と判断した際、マスク着用など新型コロナウイルスの感染拡大防止が必要。医療機関を受診する際の注意点は」と質問。
 樋田健康づくり推進課長は「現在、検温するなどの対応をしているが、発熱など風邪症状がないときは、マスク着用などの感染拡大防止をして、受診できる」と答えた。
 そのほか、個人宅で利用する温泉などについて質問した。

ワクチン接種と効果は

穴井宏二氏(公明党)

穴井 宏二氏

 穴井宏二氏は、子宮頸がんワクチンについて「子宮頸がんは年間1万人の女性がかかり、約3千人の女性が亡くなっている。子育て中の女性が罹患し、子どもを残して亡くなることから『マザーキラー』と呼ばれている。ワクチンの推奨年齢は、小学校6年生から高校1年生相当で、定期接種で受けることができる。現在の状況は」と質問。
 樋田英彦健康づくり推進課長は「全国で新たに子宮頸がんにかかった方は、平成27年は1万759人、28年は1万1283人、29年は1万1012人となっている。厚生労働省が発表している人口動態統計によると、全国で子宮頸がんで亡くなった人は、28年は2710人、29年は2795人、30年は2871人」と答えた。
 「予防のために定期接種の一つとして実施しているが、接種率が低い。広報周知が必要だが、どうしていくのか」と質すと、樋田健康づくり推進課長は「予防ワクチンは、小学校6年生から高校1年生を対象にしている。女性特有の疾病予防による健康を守ることは重要なこと。今後は対象者を含め、幅広い人にがん発生予防の観点から、予防接種の重要性を啓発していく」と答えた。
 「何も知らないまま、対象期間を過ぎてしまうことがないようにしてほしい。個別通知など情報提供を実施する必要がある。子宮頸がんはワクチンで防げる」と要望した。
 そのほか、視覚障がい者への支援と暗所視支援眼鏡などについて質問した。

公共施設休館の影響は

荒金卓雄氏(公明党)

荒金 卓雄氏

 荒金卓雄氏は、公共施設の臨時休館・利用制限等の影響について「新型コロナウイルスの影響で、指定管理者のダメージが大きい。国や県、市が行っているセーフティーネットの施策を受けることが出来るのか」と質問。
 奥茂夫産業政策課長は「雇用調整助成金などは、中小企業などを対象とした新型コロナ感染症に対する支援策なので、指定管理者の有無を問わずに要件に合えば、受けることが出来るようになっている」と答えた。
 「ダメージを取り戻しながら、市民の利用施設なので安定で安全な運営が出来るようにならないといけない。別府市の支援対策は」と質すと、柏木正義企画部次長兼総合政策課長は「指定管理者導入施設に関しては、消毒など新型コロナウイルス感染症対策にかかる費用は自費で補なっている。市の要請による閉館や行事などの延期による利用料などの収入が減少した指定管理者については、実績を勘案する」と答えた。
 「具体的な金額の詰めは必要。突発的な災害があり、市が強制力を持っての休業要請のときの対応策がルール化していることが必要ではないか」とした。
 「別府アルゲリッチ音楽祭が来年に延期となった。開催していたときの入場者数や入場料収入は」と質問。
 高木智香文化国際課長は「振興財団が予測していた入場者数は5630人。収入は概算で5825万円」と答えた。
 そのほか、新型コロナ後の別府市が目指す行政スタイルなどについても質問した。

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