別府地区聴覚障害者協会が作成

多くの人に手話に親しんでほしいと絵文字カードを寄贈
手話が分かりやすく描かれた絵文字カードを作成

 社会福祉法人大分県聴覚障害者協会別府地区聴覚障害者協会(西村務会長)が27日午後1時30分、別府市役所を訪れて指文字カードを観光関係に約6千枚、小中学校の児童・生徒・教員らに約8千枚を寄贈した。
 別府市は、別府市議会6月定例会で「別府市手話言語条例」の議決を受け、7月1日に条例を公布。手話は、手指や体の動き、表情で自分の意思や気持ちを伝えたりするコミュニケーションツール。しかし、手話が出来ない人とはコミュニケーションがとりにくいという一面もあるため、多くの聴覚障がいを持つ人は、不便や不安を感じながら生活をしている。
 条例では、手話を「言語」として位置づけ、手話への理解の促進と普及を地域で支え、手話を使って安心して暮らすことが出来る地域社会を目指す。
 また、小学校でも新型コロナウイルス感染症の予防対策として、給食時間は会話をせずに食べていることから、手話を勉強して無言でも友達と会話を楽しもうという取り組みがスタートしている。
 贈呈式には、西村会長、柴田悦子事務局長が出席。西村会長は「別府市で手話言語条例が制定されたことを受けて、多くの人に手話を知ってもらうためにカードを作り、持ってきました。市内の小学校では、給食時間に手話をしていると聞いて、とてもうれしく思っています」と手話であいさつ。長野恭紘別府市長と寺岡悌二教育長にそれぞれカードを手渡した。
 長野市長も手話を交えながら「条例の制定にお力添えをいただき、ありがとうございました。今回は、こんな素晴らしいカードをいただき、ありがとうございます」とお礼を述べた。寺岡教育長も手話で「手話の普及活動に利用させていただきます」と述べた。
 西岡会長、柴田事務局長ともに「条例の制定を本当にうれしく思う。手話が広がることを願っている」と条例に対しての期待感を示した。
 カードは名刺サイズで、裏表に手話への理解を深めてもらうための啓発や指文字が描かれている。

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