杵築市は、新しい学校給食センターの建設工事落成式を28日午前10時から、大字本庄の現地で行った。関係者約20人が出席した。
杵築市の給食センターは現在、杵築市と山香町の2カ所にある。山香調理場は昭和51年、杵築調理場は昭和54年といずれも築40年以上が経過し、建物や施設整備等の老朽化が著しく、学校給食衛生管理基準にも適合していないため、建て替えることになった。その際、2カ所の調理場を1カ所に統合することを決めた。
平成31年3月に着工し、令和2年6月30日に完成。延べ床面積は約1970平方㍍で、鉄骨造平屋建て(一部2階建て)。設計・監理は株式会社村田相互設計九州支社、施工は平倉建設株式会社、電気設備工事は鬼塚電気・木元電設建設工事共同企業体、機械設備工事は鬼塚産業・木元電設建設工事共同企業体、厨房機器は日本調理株式会社九州支店、外構工事は株式会社アペックス工業。総事業費は約12億7680万円。
入る前には、エアシャワーでちりやほこりをキレイにする。洗浄室では、食器だけでなくスプーンやお箸、コンテナも専用の機械に入れて洗うことが出来、残菜等は重さを図り統計をとり、地下を通って水切りされて廃棄される仕組み。
アレルギー調理室では、卵、牛乳、えび、かに、ゴなどを除いた給食を専用の調理器具で作って届ける。
野菜、肉・魚はそれぞれ搬入口を分けて下処理室を設け、下処理したものを窓から隣の調理室へ。下処理室と調理室は行き来が出来ないようにして、菌が移動することを防ぐ。調理をする場所も、大きな回転釜を導入した調理室、揚物・焼物室、和え物室とそれぞれ仕切られており、食材が混ざったりしないようになっている。他にも、ガラス越しに調理室を見学できる大会議室などもある。
約2500食の調理能力があり、小学校10校、中学校3校に加え、今回から幼稚園6園に対して、給食を提供することになる。運用開始は、2学期が始まる8月25日。
永松悟・杵築市長から工事業者へ感謝状が贈呈され「検討委員会で協議を重ね、設置場所や何カ所にするかについては、多くの意見をいただきました。下水道が整備されており、住宅地に近くなく、市有地が良いと考えて決めました。完成までに、地元住民の皆さんにはご理解とご協力をいただきました。安全・安心で美味しい給食、地産地消による食育も進めていきたい」とあいさつ。
来賓の渡辺雄爾市議会議長、阿部長夫県議が祝辞を述べた。
引き続き、関係者はセンター内を回り、設備を見学した。