別府市議会の令和2年第3回定例会は17日午後1時から、一般質問2日目を再開。
市原隆生氏(公明党)、小野正明氏(自民新政会)、堀本博行氏(公明党)が新型コロナ対策や計画的なまちづくり、高齢者のエアコン設置の補助などについて質問をした。
地震予知と避難所は
市原隆生氏(公明党)
市原氏は、災害発生の対応で地震の予知について「南海トラフを中心に地震の発生が心配されている。30年以内に発生する確率が70%以上という高い確率が言われている。一方で、私が高校生時代に来る確率が高いと言われていた東海地震はまだ起きていない。地震の予知は難しいと思うがどうか」と質問。
中村幸次防災危機管理課長が「熊本地震は低い確率で発生をした。いつどこで発生するか分からないので、日頃からの備えが大切。防災意識の普及、啓発に努めている。防災マップで確認をして、備えてほしい」と答えた。
避難所の開設についても「避難する側からみれば、高齢者や障がいのある人は避難所までいけない状況もある。周辺の人にお願いをすることが必要だと思うが、どう考えるのか」と質問。
中村課長は「風水害のように事前に用意が出来るものは、余裕を持って準備をしてほしい。大規模災害発生時は、個別の対応は難しいので、自助、共助をお願いしたい。避難方法など日頃から地域で話し合うことが大切だと思う」と述べた。
新型コロナの感染者への差別や誹謗・中傷について「ウイルスは目に見えないもので、好き好んで感染するわけではない。経済活動が進められる時、感染者が糾弾されることがないように、啓発を力強く進めてほしい」と要望した。
他にも、市有財産の有効活用などについても質問をした。
植樹帯管理を地域に
小野正明氏(自民新政会)
小野氏は、計画的なまちづくりとして、街路樹の整備について「維持管理の現状と計画整備についてどうなっているのか」と質問。
橋本和久公園緑地課長が「街路樹は、道路の付属物として設けられる。種類は、地元の意見を聞いて決めている。現在は、計画整備の予定はない。まとまって植え替えが必要なエリアがあれば、検討をする」と答えた。
小野氏は「街路樹の中には、古く枯れたものも多くある。この状態が続くと、倒木の恐れがあると思う。全て市が管理するのは大変で、手が届かないところがあると思う。植樹帯の管理を地域にお願いすることは出来ないのか」と質問。宇佐市のフラワーロードの事例をあげて考えを質した。
橋本課長は「管理する樹木は約1900本。職員や専門家がパトロールをして調査をしているが、住民からの連絡で気づくこともある。自主的に手入れをしてくれているところはあるが、正式にはお願いしていない。公園の愛護会や道路の里親の延長として、可能性を調査したい」と述べた。
その上で、小野氏は「同じ木を植えるのではなく、少しずつ咲く時期の違う木を植樹してはどうか。サクラにしても、咲く時期が違う種類がある。1つの路線で、通る人が長い間花を楽しめるのではないか」と提案した。
他にも、コロナ禍におけるワーケーションの推進や立地適正化計画の策定についても質問をした。
高次脳機能障がい理解を
堀本博行氏(公明党)
堀本氏は、高次脳機能障がいについて「脳卒中や交通事故などで脳が損傷した時、認知機能に起こる障がいだという。外見では分かりづらく理解してもらいにくい。公明党では、平成30年に対策プロジェクトチームを立ち上げて支援をしている。支援団体の現状は」と質問。
大野積善障害福祉課長が「全国的にはNPOや家族会があり、県内では、友の会大分がある」と説明。
堀本氏は「感情のコントロールが難しかったり、社会の秩序に馴染めない。地域で安心して暮らせるように支援するためにも、症状を知らせるなどの広報活動も重要ではないか。自宅で抱え込み、悩んでいる人がいる。支援体制は脆弱だと感じている。別府市の支援の状況は」と重ねて質問。
大野課長は「周囲の理解を得にくい障がい。専門的な相談支援を受けることが大切だと思う。障がいの程度によって、障害手帳をもらえば障害福祉サービスを受けることが出来る」と答えた。
高齢者のエアコン設置補助については「尋常でなく暑い日が続いているが、高齢者の家でエアコンがなく熱中症で死亡するという話が報道されている。命にかかわる問題。補助を検討してほしい」と要望。
阿南剛高齢者福祉課長が「全国的に補助は広がりつつある。定額給付金で購入したという話も聞く。総合的に判断したい」と答えた。他にも、市営・共同温泉の今後についても質問をした。