別府市は27日、新型コロナウイルス感染症緊急対策の第3弾として、1億6700万円の補正予算を市長専決処分で行ったことを発表した。財源は、国の地方創生臨時交付金やおもいやり基金からの繰入等を活用する。
事業は、別府みんなにエール券発行事業、GoTo商店街事業支援事業の2つ。別府みんなにエール券は、これまで、飲食店を支援するための「別府エール食うぽん券」を発行したが、今回は、使用する側とされる側の両方を応援したという思いを込めてネーミングをした。使途は全店舗等が対象となる。プレミアム率は30%で、1冊あたり500円券が13枚で、額面6500円を5千円で販売する。13枚のうち5枚は大型店舗を含む全店舗で使用でき、8枚は中小規模の店舗のみで使用できる。購入上限は1人10冊。発行総額は10億4千万円。
事前予約での販売となり、別府市在住の人に先行予約・販売を行う。店舗などの募集を経て、12月初旬の発売を予定している。
GoTo商店街事業支援事業は、経済産業省が実施する同事業に参加する事業者への支援。すでに流川通り会が一次募集で採択されており、市街地の商店街や通り会などが合同で事業申請を行う動きもある。事業はまずは商店街などが支払い、その後に清算されるため、資金に困らずにスムーズに着手できるように、国の交付決定額5分の4を限度として、貸付金制度を創設。国から補助金が支払われたのちに市に償還してもらう。
また、GoTo商店街事業と連携して、独自事業を展開できるように、国の交付決定額の10分の1を限度に補助率10%相当額(上限は150万円)を支援する補助金も創設して団体の事業を支援していく。
定例会見の中で、長野恭紘別府市長は「新型コロナによる観光、消費の落ち込みは、国のGoToキャンペーンなどにより回復の兆しは見えるものの、まだまだ以前の水準には程遠いのが現状」とした上で「市全体を挙げて感染症対策に取り組み、景況の回復に努める。2つの支援が、地域住民や事業者の皆様の生活基盤の支えとなり、市の経済活動の回復に向けて事業になることを期待する」とした。