令和2年度の句碑除幕

最優秀句に選ばれた小野澄子さん(右)と選者の甲斐梶朗さんが除幕した

 湯けむりと酒と俳句を愛する鉄輪愛酎会(河野忠之会長)は「第28回年間最優秀句 句碑除幕式」を20日午前10時30分、鉄輪上の湯けむり広場(句碑公園)で実施し、約30人が出席した。
 第28回年間最優秀句に選ばれた小野澄子さん(69)=福岡県築上郡上毛町=が詠んだ「湯けむりの、吹かるる山路、遠郭公」と書かれた句碑を、選者の甲斐梶朗さんと一緒に除幕した。続いて、河野憲勝永福寺住職が読経し、参加者は焼香した。
 河野会長が「平成4年から続けて28基目の句碑。我々の活動は選者の甲斐先生、実際の句を集めたり句集を作るのは板井さんが一生懸命しているおかげ。今年はコロナの影響で、地獄めぐりなどの投句が少なかった。今後も、この活動を続けていきたい」。
 選者の甲斐梶朗さんは「今年はコロナで県外からの観光客が少ないと思っていたが、全体的な投句数は多かった。湯けむりを愛して、温泉を愛してくれたことがひしひしと伝わってきた。カレンダーに載せる句を12句ほど選ぶが、どの句も句碑にしたいものばかりだった」とそれぞれ述べた。
 小野さんは「河野会長から8月26日、思いもかけない電話をいただき、驚きと喜びで今日まで過ごしました。別府が大好きな主人と約12年間、連泊で年6回の旅をしてきて、ここ5年間、2句の投句を続けて楽しんでまいりました。今後も大好きな温泉と俳句と旅を楽しみにしたいと思います」と語った。
 川上隆別府市副市長(市長代理)は「鉄輪を歩いていると、いろんな場所に句碑があり、鉄輪には欠かせないもので、印象に残っています。多くの観光客に句碑を見てもらい、句を読んでもらいたい」。
 松川章三市議会議長は「今回句碑になった小野さんの名前は、鉄輪の地に永久に残るようになりました。日本人はいろんな人が俳句を詠んでおり、自然に対する畏敬の念を持っているからこそだと思います。今後も、鉄輪の句碑を盛り上げていきたいと思いますので、皆さんもどしどし投句して下さい」とそれぞれ祝辞を述べた。
 また、安波照夫市観光協会専務理事、浜田博前別府市長らも出席した。

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