陸上自衛隊第41普通科連隊長の中村英昭1等陸佐(別府駐屯地司令兼任)が12日、別府東ロータリークラブの例会を訪問、防衛講話を行った。中村連隊長は令和2年3月、別府に着任、今年創立63年を迎える30代目の駐屯地司令。昭和45年大分県の出身、県立大分上野丘高校を経て防衛大学校第36期、平成4年入隊後の初任地は北海道は名寄の第3普通科連隊。このあと「精強無比」で知られる習志野第1空挺団。我が国唯一のパラシュート降下部隊で、前任は空挺教育隊長。習志野は通算10年の勤務。「空の神兵」と謳われる生粋の「パラトルーパー」。
別府東RCの卓話では、少子高齢化を迎えた現在、自衛隊も例外なく人材獲得に奔走する状況を紹介。採用年齢の引き上げや、自衛官、即応予備、予備自衛官などの制度の内容、在職中に有する各種の技能や資格などの解説。また定年退官や退職自衛官の就職支援など、民間事業者代表のロータリアンに協力を呼びかけた。中村連隊長は「高度飛行中、落下傘を背負う隊員に命がけの降下を命じるには、反射的に飛び出せるよう、くり返しの訓練が必要。身体に徹底的に覚えさせる。単なる言葉や理屈では伝わらない」「いざという時、命がけで皆さんを守る事が出来るよう、日々訓練に励んでいます」―――と結んで大きな拍手が贈られた。
中村氏は地元大分市の出身。隊内では上下の隔りなく部下、職員と接し、深い信頼関係を構築するなど評価も高い。
また自衛隊史の一頁に残る、初の女性自衛官空挺降下課程修了を認め、徽章を授与。女性にその門戸を開いた人。