農林水産省は、令和2年度「SAVOR JAPAN(セイバージャパン=農泊食文化海外発信地域)」に新たに4地域を認定し、一般社団法人豊の国千年ロマン観光圏(会長・田北浩司別府市観光戦略部長)の「国東半島地域」が認定された。大分県内の認定は初めて。
「SAVOR JAPAN」は、インバウンド需要を農山漁村に呼び込むことを目的に平成28年度に創生した。農泊を推進している地域の中から、特に食と食文化によりインバウンド誘致を図る地域の取り組みを認定。「SAVOR JAPANブランド」として、海外に対して一体的かつ強力にPRする。今回新たに4地域が加わったことで、31地域となった。
千年ロマン観光圏は、別府市、中津市、豊後高田市、杵築市、宇佐市、国東市、日出町、姫島村の大分県北部エリアで構成している。広域ならではの地域資源を活かした観光地域づくりを行い、地域ブランドの確立や滞在コンテンツの充実、地域連携などを行っている。
日本を代表する温泉地である別府、神仏習合の発祥の地と言われる宇佐神宮の影響を受けた六郷満山文化、世界農業遺産などがある。宇佐神宮の幻の神事「行幸会(ぎょうこうえ)」を活用したプログラムや峯道ロングトレイル、農村景観、だんご汁などの郷土料理、温泉などを掛け合わせた滞在交流型旅行を推進する。
11日に東京で行われた認定証授与式には、神元詠子事務局次長が出席。野上浩太郎農相から認定証が渡された。神元次長は「今回、地域の食としてだんご汁が挙げられていますが、食は入口であり、そこから様々な地域に魅力を活かした活動をしていきたい」と話した。
国東半島の他には、栃木県の太田原市(大分原グリーン・ツーリズム推進協議会)、静岡県の大井川地域(大井川農泊推進協議会)、三重県の大紀町(一般社団法人大紀街地域活性化協議会)が認定された。