別府市国民健康保険運営協議会(会長・内田勝彦県東部保健所長)は17日午前10時、令和3年度の国保税率の改正について、「医療分の所得割率について、現行の11・3%を1・5%引き下げて、9・8%とする」とした答申を行った。税率の見直しは平成27年度以来となる。
平成30年度に国保制度改革により、都道府県単位化になり安定した運営が行われている。
今回の見直しは、県が示す国保事業費納付金及び別府市の国保財政構造の分析を行った結果、国保制度改革に伴う国の財政支援の拡充や別府市の収納率の向上への取り組みなどで財政構造が改善されていることを確認。標準保険料率との乖離が顕著な医療分の所得割率を重税感の強い中間所得層に配慮して引き下げることについて諮問をしていた。
国保会計はこれまで、一般会計からの法定外繰り入れを平成22年度以降3回行ってきたが、令和元年度の決算では、約6億600万円の黒字となった。一方で、被保険者数は、後期高齢者への移行などによって減少をしており、それに伴って医療費も緩やかな減少傾向が続いている。収納率は、少しずつ伸びており、令和元年度には前年度と比べて0・38ポイント増の94・38%になった。
所得割額が引き下げられることにより、所得割にならない人や賦課限度額を超えている人を除き、多くの人の保険料が引き下げられることになる。保健税率の改正は、3月の別府市議会定例会に上程され、決定される。