長野恭紘別府市長は22日午後1時半、市役所で定例記者会見を開き、令和3年度の予算案などについて説明をした。
当初予算は、一般会計は、平成24年度以来9年ぶりの減額予算で、523億5千万円(前年当初予算比5・6%減)。特別会計は546億8400万円(同2・4%増)。また、21年ぶりに財政調整用基金を取り崩さずに編成。
新型コロナウイルスの影響で税収が減ることを見据えて、財政規律を引き締めた上で、新型コロナ対策を盛り込むなど、メリハリのある予算編成になっている。
新型コロナウイルス感染症対策、デジタルファーストの推進、市民の安全確保、共生社会の実現に向けた取り組みについて事業を展開する。
新規事業として▽浜脇中学校跡地地活用事業=令和3年3月で閉校する浜脇中学校の跡地について、地域産業の活性化を図る▽サテライトオフィス等整備促進支援業=サテライトオフィス、ワーケーション環境の整備費などに対して助成▽新規創業促進支援事業=会社設立に必要な登録免許税の半額補助▽事業継承相談事業=事業者と新たな担い手をつなげる
▽保育士等就労奨励補助事業=新規・潜在保育士を確保する▽多子世帯保育料無償化事業=認可外保育施設に通園している3歳未満の第2子以降の保育料を無償化▽ICT教育推進事業=オンライン学習教材を導入するなど▽校務支援システム活用事業=校務の効率化、教職員の負担を軽減▽証明書等コンビニ交付事業=住民票や印鑑証明書などをコンビニで取得できるようにする。
長野市長は「コロナ対策をしっかりと取り組みつつ、アフターコロナを見据えたデジタルファーストを推進するとともに、市民福祉の向上を図り、誰もが安心して安全に暮らせるまちの創生に努めていく。これまで、先が見えない状況だったが、ワクチンが始まれば何となく出口が見える明るい希望があるのではないかと思う。皆さんの気持ちの中で『観光に行きたい』ということになると思う。その時に、別府が一番に選ばれるように、失ったものを取り返していけるように、取り組みを加速させたい」とした。