別府市は1日、第2期の「別府市教育大綱」を発表した。
大綱は、平成26年に地方教育業の組織及び運営に関する法律の一部が改正され、地域の実状に応じた総合的な施策の大綱を定めること、とされたことを受けて、平成28年度に第1期の大綱を策定した。令和2年度で期間満了となるため、第2期の大綱を策定した。期間は、令和3年度から6年度までの4カ年。
新型コロナウイルス感染症の影響で学校が臨時休校になったりと、これまで経験をしたことがない状況に、長年変わらない教育システムを大きく揺さぶることになった。社会環境や生活様式も大きく変化する中で、子どもたちが、一方的に「教わる」だけではなく、自ら「学ぶ」力を育てていくことに重点を置いた。これまでの常識にとらわれず、お互いを尊重し、個性豊かに自分らしく生きていく、困難や逆境に負けず、時代の変化に柔軟に対応することができるしなやかさ、失敗を恐れない発想力と創造性を兼ね備え、自分にあった生き方などができる自立した人子どもたちを育む。
目指す人間像として「自分らしく、しなやかに生きる、自立した人」と「互いを尊重し、『ふるさと別府』を愛する人」をもとに、3つの柱と10の「学びの姿」を掲げている。
1つ目は「学び、育つ」ことを重視した教育へ。1人ひとりが相手の言動に寄り添い、思いを引き出して信頼し、任せて、待って、支える「互いの信頼と納得」による学びを進める。ありのままの自分を認めるとともに、人から認められているとういう思いや、お互いを尊重する心を育み、子どもも先生もすべての人が「ワクワクする学び」を創造し、1人ひとりに適した多様な学びを実現する。
2つ目は、地域に学び、地域で育み、地域を創る教育へ。学校、家庭、地域が一体となって、協働による新たな「学びの場」づくりを進めると共に、別府の自然や観光、温泉、歴史、文化、伝統などを知り「ふるさと別府」を探究する。また、多くの外国人留学生が共に暮らす別府らしい多文化共生社会の中で、新しい自分の発見や可能性を見つける機会を学びを進める。
3つ目は、次代を生き抜く力を育む教育環境の整備へ。情報活用能力の育成やICT機器を効果的に活用した新たな学び。生涯にわたって心身ともに健康で心豊かな生活を送ることが出来る環境づくりを整備する。