大分県はこのほど、第8期の「おおいた高齢者いきいきプラン(県高齢者福祉計画・介護保険事業支援計画)」を策定した。
老人福祉法に基づき県の高齢者福祉施策の基本方針を示す「県老人福祉計画」と介護保険法に基づき市町村の介護保険事業の実施を支援する「介護保険事業支援計画」を一体のものとした「豊の国ゴールドプラン21」を平成12年度に策定。3年ごとにプランを見直すことにしている。第6期から名称を「おおいた高齢者いきいきプラン」に変更した。第8期の計画は令和3年度から5年度までの3カ年。
策定した第8期計画では、第7期での取り組みを継承し、地域包括ケアシステムの深化・推進を目指しつつ、団塊ジュニア世代が高齢者となる2040年を見据えて、「地域共生社会の実現」を目指していく計画になっている。
計画は、総論と各論に分かれている。大分県の65歳以上の高齢者は令和元年10月1日現在で36万9314人で、令和7年をピークに減少に転じるが、後期高齢者(75歳以上)の人口は、令和12年まで上昇を続けると予測されている。
団塊の世代が令和7年に後期高齢者に、団塊ジュニア世代が令和22年に65歳以上になることを見据え、医療、介護、介護予防、生活支援、住まいの5つのサービスを一体的に提供することで、認知症の人も含めて高齢者が生きがいを持って健康で安心して暮らせる地域づくりのため、地域包括ケアシステムのさらなる深化・推進を目指す。
基本方針は▽生涯生きがいを持って活躍できる社会づくりの推進=地域活動への参加促進、スポーツ、芸術・文化の機会確保、就業の促進▽いつまでも健康でいられる環境づくりの促進=健康寿命を伸ばす健康づくりの推進、介護予防の推進、自立支援・重度化防止の取り組みの推進▽地域で安心して暮らせる基盤づくりの推進=地域ケア会議の充実・強化、生活支援サービスの充実、良質な高齢者向け住まいの確保、医療・介護連携の推進、地域包括ケアシステムを支える人材の育成・資質向上など
▽必要なときに安心して介護サービスを受けられる基盤づくりの推進=介護サービスの充実、介護人材の確保・育成、介護サービスの質の確保・向上、災害や感染症対策に係る体制整備▽認知症施策等の推進=認知症施策の推進、虐待防止対策の推進、権利擁護の推進ーを図る。