戦中戦後の別府を語る

戦中戦後の別府についての動画上映などが行われている

 別府市と別府市教育委員会は、令和3年度の「平和を考える市民の広場」を市美術館で15日まで開催している。例年、映画上映や講演会を実施しているが、新型コロナウイルスの感染予防のため、昨年度から期間を数日設けて、分散して参加できるようにしている。
 8月6日は広島、9日は長崎に原子爆弾が投下され、多くの人が亡くなり、生き残った人もその後の人生で被爆の影響で苦しんでいる。世界では、今でも戦争をしている国がある。戦争のない平和な社会を実現するため、平和について考えもらうのが目的。
 昨年度作成したスライド動画「べっぷ平和を想う」で写真や資料で別府と戦争を振り返っている。また、広島市立基町高校の生徒が被爆者や戦争体験者の話を聴いて描いた「次世代と描く原爆の絵」をパネルにして展示。原爆の悲惨さを伝える「原爆と人間展」も行っている。
 また、今年度は松本常圃さん、吉島八重子さん、衛藤秀子さん、恒松栖さんが体験談を語る「あなたにつなぐ 戦中戦後の別府を生きた人々の記憶」をビデオで上映。
 市内の中心地流川に防空壕があり、多くの人が逃げ込んだことや、学徒動員での体験、配給の話、戦中戦後の教育などについて貴重な話を語り継いでいる。