別府市議会令和3年第3回定例会は16日午後1時、一般質問を再開。
午後からは、平野文活氏(日本共産党議員団)、日名子敦子氏(自民党議員団)、加藤信康氏(市民クラブ)が新型コロナウイルスの対策や防災、新学校給食共同調理場整備基本計画などについて質問を行った。
ワクチンと検査で感染抑制を
平野文活氏(日本共産党議員団)
平野氏は、新型コロナウイルス感染症の対策について「波を重ねるごとに感染者も多くなっている」と指摘。ワクチンの接種率について質問。
大野高之いきいき健幸部次長が全体では56%が2回目の接種を終えたと説明。
平野氏は「ワクチンが極めて有効。同時に、大規模な検査を行い、感染者の早期発見が必要」とし、「別府市のPCR検査センターは先駆的な施設と評価している。原則無症状の人が対象で、8月末時点で陽性率は0・68%。県の行政検査では発見できない感染者を発見していると思う。今後も市民への周知を図ってほしい」と述べた。
また、治療体制について「在宅のまま亡くなるようなことがないように第5波が落ち着きつつある時に次の波に備える必要がある」と指摘した。
史跡調査と合わせて道路整備を10カ年計画で予定されている小倉グリーンハイツについて「水道も市のものではなく行政サービスを受けられずにいて、私道部分の固定資産を支払っている。説明会のとおり、道路整備を目に見えるようにしてほしい」と質問。安部英樹都市計画課参事は「土地を取得し、市道認定して行うが、土地取得は寄付が前提。国の交付金を活用して行うため、予算を要求していきたい」。長野恭紘別府市長は「できるだけ早く住民の要望に応えられるようにしていきたい」と述べた。
他にも、交通弱者対策などについても質問をした。
スポーツ施設利用しやすく
日名子敦子氏(自民党議員団)
日名子氏は、公共施設のスポーツ施設利用状況について質問。
中西郁夫スポーツ推進課長が「特定の団体が独占使用しないように、状況に応じて弾力的な運営をしている」と答弁。
日名子氏は「市民球場で夏休みに練習しようと予約を試みた人が、7月の申込時に8月の枠がほとんどなかったと聞く」と重ねて質問。中西課長は「指定管理者に確認したところ、大会が18日分、整備に9日分の27日間使用できなかったと聞いている」と答えた。日名子氏は「キャンセルが出た際には、速やかにネット予約システムで利用できるようにするなど、もっと配慮した施設運営を」と追求。
長野恭紘別府市長は「管理は指定管理者に任せているが、運用状況には市としても目を光らせていかないといけない。市民に1日でも多く利用してもらうことが大切で、心にとめて管理していきたい」と述べた。
また、旧南小学校跡地に開設した、多世代交流健康増進複合施設「おひさまパーク」について、感染予防対策と健康増進事業について質問。
宇都宮尚代子育て支援課長が「マスク着用や手指消毒、距離を取るなどの対策をし、子育て支援センターや児童館は登録制にしている」。
樋田英彦健康推進課長は「世代別に健康教育を実施。道具の消毒や予約制で人数制限するなどしている」とそれぞれ答えた。
防災やコロナ禍での学校行事についても質問した。
職員の定年延長質す
加藤信康氏(市民クラブ)
加藤氏は、市職員の定年延長について、制度導入と今後の予定について市の考えを質した。
河野伸久職員課長が「地方公務員法の一部改正により、現在の60歳定年を令和5年度から2年ごとに1歳ごと引き上げ、65歳にするもの。来年度の議会に条例改正案を上程する予定」と説明。
加藤氏は「早い条例改正が必要ではないか。延長となったとしても、定年前に退職することも可能。一度退職して再任用を希望する職員もかなりいるのではと思う」
「60歳を越えても活躍すること事は良いこと」とした一方で「組織には新陳代謝が必要。次の職員を育成の観点からも、若い職員の採用が必要」と述べた。
末田信也総務部長は「労働力の確保は大きな課題。市民の安全安心を確保し、サービスを維持するためには、安定したマンパワーの確保が重要。一方で、人件費の財政運営に占める割合は高い。人事バランスを考えながら、市民の安全安心のため、職員一丸となってやっていきたい」などと答弁した。
新学校給食共同調理場整備については「他の自治体の事例をどう調査し、反映したのか」と質問。
奥茂夫教育政策課長は「複数の先進地視察などを行い、市とコンサルが協議し、反映させた」と答弁。
加藤氏は「働く当事者の視点も頭に入れて整備をしてほしい」と要望した。