別府市は、令和4年度予算編成方針説明会を4日午前9時半から、オンラインで行った。
長野恭紘別府市長が「今年度は、基金を取り崩すことなく、当初予算を編成することが出来ましたが、来年度は、地方交付税等の減少、義務的経費の増加などにより、多額の収支不足が発生する見込みです。しかしこのような状況にありましても、将来世代への負担を最小限に留めつつ、本市が抱える課題に対して、果敢に立ち向かていかなければならないと考えています。今だからしかできない、今だからこそできることを、将来を見据えて考えていただき、実際に実行に移すときには、フルスイング、フルスロットルで直ちに様々な対策が発動できる体制を整えておいてもらいたい」などと訓示。
安部政信企画戦略部長が予算編成における考え方などについて説明をした。
新型コロナウイルス感染症の影響と来年度の展望について「お盆の速報値を見ると、宿泊客は昨年同期より9・5%の減少ではあるが、コロナ前と比較すると36%減となっており、回復にはいたっていない。令和4年度も感染状況に気を配りながらの社会経済活動を見込まれ、簡単にはコロナ前のようにも戻らない」と予測。
別府市の経済状況について「財政調整用基金は昨年度から2億円積み増して75億円を確保することが出来た」としながらも「基幹産業である観光産業が回復しない限り歳入の確保は難しく、将来にわたって持続可能で健全な財政運営を行うためには、引き続き、歳入歳出両面からの改善に取り組んでいかなければならない」とした。
こうした情勢を踏まえ、令和4年度の予算編成では、引き続き、市民ニーズに的確に対応できるように、各部局等に人件費、公債費等を除く広範囲の経費を対象とし、一般財源を配分する形式で行う。その上で▽財源の有効かつ効率的な活用=選択と集中、成果重視、当事者意識▽共生社会の実現に向けた取り組みの推進▽SDGs(持続可能な開発目標)を意識した取り組み▽成果をあげる新規事業への挑戦=新規事業チャレンジ枠の設置ーを考えながら編成するように通達した。