別府市は、跡地利用方針策定に伴う地区公聴会を16、17日の両日午後7時から行った。旧山の手中学校跡地は16日にべっぷアリーナで、旧朝日出張所跡地は17日に市朝日大平山地区公民館の体育館で開催した。
山の手跡地は、現在一部をPCR検査センターとして利用している。JR別府駅から車で約5分、別府ICから車で約10分の場所に位置し、市街地の中心部。周辺は、別府公園やビーコンプラザなどがあり、新図書館の建設が予定されているなど、多様な機能を有するエリア。幅広い世代が安全で快適な住環境を形成するとともに、地域内外のふれあいの拠点として、周辺の回遊性、利便性の向上を目指している。敷地面積は約1万8千平方㍍。
住民ら約60人が出席。出席者からは「周辺施設の事も考えながらやってほしい」「インターナショナルスクールを誘致してはどうか」「民間施設の一角に公共施設という考えが出来ないか」「歴史のある場所だということを考えてほしい」「県の施設を誘致してはどうか」など多くの意見が出た。
朝日出張所は、JAべっぷ日出の建物内に設置されていたが、老朽化等で解体に伴い、朝日大平山地区公民館に移転した。国道500号を挟んで、鉄輪温泉街があり、多くの観光施設や宿泊施設がある。「温泉市街地景観地域内」に位置しており、遠景やまちなみに調和した景観づくりを目指している。また、跡地の南側には第2種住居地域に指定されており、住宅街が形成されているため、地域コミュニティの形成や交流促進に資する施設を検討しながら、鉄輪温泉街等へのアクセスや利便性を生かした、民間活力の導入による整備を行いたい考え。整備対象となっている敷地面積は約1600平方㍍。
住民ら約40人が出席。出席者からは「由緒ある場所なので、何らかの形で朝日村があったことを残してほしい」「農家の人が野菜などを売れる場所にしてはどうか」「鉄輪地区ならではの民間公共施設的な地域住民が利用できるものを」「子ども食堂の場に」「先を見据えた計画をしてほしい」などの意見が出た。
別府市では、公聴会での意見を参考にし、民間企業に対して市場調査を行い、方向性を住民に示す意向。