アフターコロナを見えて別府市、宮崎県の高千穂町、同町観光協会、熊本県信用組合、大分県信用組合は広域観光連携事業を展開すると発表。21日午後2時、大分市の大分県信本店で発表会を行った。長野恭紘別府市長、甲斐宗之高千穂町長、竹尾通洋高千穂町観光協会長、島田万里熊本県信用組合理事長、吉野一彦大分県信理事長が出席。
大分県信では、地方創生の取り組みの期間施策として観光・地域振興を推進している中で、とりわけ、宇佐国東半島地域で関係する自治体や団体らと連携協力したプロジェクトを立ち上げている。この取り組みを発展させ、国内外に対して広域の周遊観光ルートの創成や情報発信などを行うことを目的に、新たな広域観光スキームをつくるために、連携を呼びかけた。
高千穂町、同観光協会、別府市、大分県信で「県境広域連携による観光振興に係る覚書」を、高千穂町、同観光協会、熊本県信、大分県信が「交流人口増加支援に係る覚書」をそれぞれ交わした。
来賓の秋月久美大分県商工観光労働部理事兼審議官兼観光局長と大分県信用とアフターコロナ時代を見据えた「新たな地方創生モデル」の研究を目的とした協定を結んでいる自由民主党大分県支部連合会の志村學副会長(県議)が祝辞を述べた。
甲斐高千穂町長は「別府市は、我々からみると、海、山、温泉があり、羨望の眼差しでみている観光地。共にウィン・ウィンの関係が結べるよう、頑張っていきたい。私は以前、中津市で社会人として勤務しており、六郷満山地域にも知り合いが多い。コロナで高千穂も厳しい状況ではあるが、広域観光へ準備をしておくことが大切だと思う」。
竹尾会長は「別府、高千穂と横向きの連携が、将来、阿蘇、南阿蘇、熊本空港と九州の中心地を斜めに横切っていく観光ルートが出来上がれば、日本で素晴らしい観光ルートになると期待している」。
長野別府市長は「大分は『まん延防止等重点措置』が解除となり、九州全体で落ち着いて、世界中の観光が再開できるようにいずれなると思う。今、できることをしっかりやるという意味で、意義深いものがある。宿泊数を伸ばさないと稼げる観光にはならないと思う。深いコンテンツをつくり、つないでいくことが大切だと思う。世界最強のパワースポットが高千穂。連携できるということは我々の強みにすることが出来るということ。お互いの強みを最大限に発揮し合うことが、大事な考え方ではないかと思う」。
島田理事長は「地域密着をモットーに金融業務を通じて地域活性化に努めています。広域観光連携事業に取り組み、東九州の戦略的な観光圏としてつなぐことで地域振興につながり、コロナ禍で衰退している地域の活性化につながっていくと期待している」。
吉野理事長は「約4年にのぼる思いがやっと通じた。コロナの時代で苦戦したが、やがてくるであろう収束の日のために、準備を着々と進める時期。日本に誇れる観光ルートになると思う」とそれぞれ話した。
今後は、宇佐国東半島観光・地域振興広域連携プロジェクトのメンバーに高千穂町が入り、熊本県信はオブザーバーとして参加する予定。