ウクライナからの避難民2家族が語る

取材に応じるウクライナからの避難民の4人

 ロシアからの侵攻を逃れて別府市で生活をしている、ウクライナ避難民が22日午後2時、市内で避難生活などについての思いを語った。
 取材に応じたのは、ディミトロ・ストロミンさん(38)とスヴィトラーナ・ストロミナさん(45)夫婦、エラーダ・クラリカウスカスさん(47)とボフダン・クラリカウスカスさん(22)親子の4人。マリウポリとドネツクから避難してきた。
 ディミトロさんは「市役所をはじめ皆がどんな問題も手伝ってくれて、住みやすい」。スヴィトラーナさんは「別府はマリウポリに似ている。町のことはまだよく分かりませんが、周囲を散歩したりしていて、もっと別府を知りたいと思っています。市民の皆さんのホスピタリティがありがたい」。
 エラーダさんは日本語で「ありがとう、別府シティ」と話し「周りの人が笑顔であいさつをしてくれて、うれしくなった」。ボフダンさんは「日本には以前から興味があったので、不安はない。大学に入って卒業し、日本で就職したい」と話した。
 ウクライナへの思いや戦争について聞かれると、エラーダさんは「どうやってでもこの戦争を終わらせることが一番大切。関係のない人が亡くなるのは苦しい」。スヴィトラーナさんは「侵攻が始まってから外出も難しくなり、自宅周辺の建物はなくなった。子どもたちを安全な場所に隠すことが大切だった。両政府が交渉でこの戦争を終わらせてほしい」。ディミトロさんは「言葉に出来ない。もう誰もこんな気持ちにさせたくない」と辛い胸の内を明かした。
 いずれの家族も日本で仕事を見つけて、生活したい意向を示した。その上で「ウクライナに対して、無関心でなくいてもらえて、ありがとう」と話し、日本での生活について、ウォシュレットの多機能さに驚いたなどの話している時には、時折、笑顔もみられた。