別府市自治委員会会長

行事のときは「一人一役」

大平 順治(おおひら じゅんじ)さん(73)

 「自治会に入会する人が少なくなっている。意見を出しあっていい方向に進むよう町内をまとめていきたい」と開口一番。
 昭和23年12月17日、別府市竹の内に生まれ、ずっと竹の内で育った。鶴崎工業高校から北九州市の九州共立大学に進みずっと、建築学を勉強した。46年3月に大学を卒業と同時に大分市のゼネコンに就職、60年3月に退職して大平設計一級建築士事務所を立ち上げた。
 地域のお世話役に引っぱり出され、PTA、子ども会の活動を。竹の内自治会の監査役を引き受け、平成12年から自治委員に。8月の初盆参り、供養盆踊り、9月の敬老祝賀会、11月の校区運動会、12月の町内ふれあいふるさと祭り、1月の初詣三社詣り――と自治会の仕事はかなり多い。「自治委員になるとき、町内の長老たちから、まつりごとを守ってゆくように言われました」その言葉を守りコツコツと22年間。5月の総会で別府市自治委員会会長に就任した。「総会前の選考委員会で会長にと。私としては。ほかの人を考えてました。裏方で汗をかく仕事はいくらでもしますが、まさか自分が会長とは。なってみて、こんなに仕事が多いとは思ってみなかった」という。
 自宅に信代夫人と二人暮らし。同じ敷地内の家に子ども夫婦と孫が2人。
 趣味を尋ねると「それがないんですよね。休日は田畑の仕事をするくらい」という。大平山小学校の児童を招き、夏に田植え、秋に稲刈りを体験してもらうことが楽しみの一つというから、どこまでも地元密着。
 竹の内自治会は昭和25年に発足。70年余が過ぎ現在約1500戸と戸数は別府市で2位、人口は3位のマンモス町内に成長した。口数は少ないタイプだが、自治会の話題になると滑らかに。「盆踊りとか、いろんな行事をする際は『一人一役』をお願いする。そうすると皆さんよく動いてくれる」とこれが人を動かすコツのようだ。