別府市が鉄輪地獄地帯公園に防災施設を新築するに当たり、このほど、現地で安全祈願祭が行われた。
場所は、グランピング場の北側。東日本大震災や熊本地震を契機に、備蓄物資の重要性が高まっているが、これまで専用の備蓄倉庫がなかったことから、十分な備蓄物資を購入することが出来なかった。
今回新築するのは、倉庫(鉄骨造2階建て)と研修所(同平屋建て)の2棟。場所は勾配のある傾斜地だが、災害時速やかに物資を輸送できるように車両の動線を確保するため、高基礎方式を採用。倉庫は中2階建てとなるスチール製の棚を設け、約150平方㍍の備蓄物資の保管容量を確保できる規模にした。研修所は普段は防災学習などを行い、最大70人の収容を可能とする会議室を設けるとともに、災害発生時には、避難所としても活用できるようにする。
来年4月に供用開始予定。設計は、松井設計。施工は、建築・造成は和田組、電気設備は大島電設、機会設備はサンプラスで、工事費は約1億4800万円。
安全祈願祭には、関係者約20人が出席。火男火売神社が神事を執り行った。地鎮の儀では、苅初の儀を長野恭紘別府市長、穿初の儀を小野正明市議会副議長、掘初の儀を松井健治松井設計代表取締役、杭打ちの儀を和田修和田組代表取締役が行い、玉串を奉てんして工事期間中の安全を祈願した。
神事終了後、長野市長が「別府市として初めての防災備蓄専用倉庫です。発災時に速やかに輸送を行うとともに、避難所としても使用したり、平時には研修ができる市民の安全安心に寄与する施設になると思います。安全第一に、もてる技術を発揮して、素晴らしい施設にしてもらいたい」とあいさつ。
工事関係者を代表して、和田社長が「市民が安心安全に暮らせる社会づくりで地域に貢献していきたい。しっかりと取り組みたい」と述べた。