「第2の人生」選択肢に
前回は平成30年から2年間、別府市シルバー人材センター理事長を務めた後、市監査委員に。そして今年6月の総会で再びセンターに戻り、2度目の理事長に。
市シルバー人材センターは平成2年に設立され、今年で32年目。いまセンターは曲り角に来ているという。当時は55歳が定年で、高齢者雇用の拠点にシルバー人材センターは位置づけられていたが、今は定年が65歳に延び、人材が企業に残るようになった。そのためピーク時に約800人いた会員が現在は約500人に減少した。
「昨年度の決算で請け負い契約額は約2億3千万円とピーク時とそれほど変わりません。しかし会員が約300人も減り、センターも人手不足です。請け負いで一番多いのは庭の剪定・草刈り、次が家の後片付けです。ところが事務職経験者の会員が増え、力仕事をする人が少なくなった。センターの収入は月4、5万円。企業に残っていれば十数万円になる。新たに剪定や草刈りの技術をつなぐ講習会などが必要です」なるほど「曲り角」と表現する時期かも。
昭和26年2月2日生まれの71歳。県立別府鶴見丘高校から青山学院大学を48年3月に卒業。民間企業に半年勤め48年10月に別府市役所採用。職員課、観光課が長く、それぞれ10年近く勤務した。総務部長で退職した後も副市長を経験。市社会福祉協議会常務理事のポストにも。荒金、脇屋、中村、井上、浜田、長野市長と6代にわたる市政を見てきた感想を「どの市長も別府市のことをよく考え、一生懸命でした。職員も情熱をもって市政に取り組まないといけない」という。
趣味は読書で、市立図書館によく通う。司馬遼太郎のファンで、歴史の主役を描いた作品よりも歴史の脇にいる人々をテーマにしたものにひかれるという。若いころは草野球をやっており、内野を守っていた。それだけに大リーグ・エンジェルスの大谷翔平選手の活躍に目が離せない。「人並みはずれた才能と身体能力を持ち、自分の夢を追いかける若者。すごいと思う」と話が弾む。
中島町の自宅で夫人と2人暮らし。薬剤士の長男は大分に住んでいる。
最後に一言と求めると「毎月10日にシルバー人材センターは入会説明会を開いています。人材と仕事をマッチングさせるのが私たちの仕事。第2の人生に『シルバー人材センター』を選んでほしい。センターのモットーは自主自立と共働共助。違った環境で新しい人と出会えます!」と力を込めた。