令和5年第1回別府市議会の定例会

上程中の議案について執行部の考えを質した

 令和5年第1回別府市議会定例会は1日午前10時、本会議を再開して上程中の議案のうち、令和5年度予算案以外の議案について審議を行った。
 松川章三氏(自民党議員団)は、鉄輪地獄地帯公園防災研修所の設置及び管理に関する条例の制定について、「利用者の想定はどうなっているのか。維持、管理はどうするのか」と質問。中村幸次防災危機管理課長が「避難所としての利用は別として、年間4千人の利用を目指している。一部は直営で、一部は業務委託を予定しており、詳細は調整中です」と答えた。
 松川氏は「災害時に避難できる場でなおかつ、集会ができる場として利用してもらいたい。使用料の減免などはどうなるのか。防災の要となる施設になると思うので、有効に活用してほしい」と要望。
 中村課長は「詳細は条例可決後に、施行規則を制定する予定」と答えた。
 荒金卓雄氏(公明党)は、公園における火器の使用の許可や野営禁止などの禁止行為を見直すことについて、理由を質問。橋本和久公園緑地課長が「野営については、昨今のアウトドアブームで広場や道の駅などで無許可でのキャンプや野営が問題になっており、禁止を明確にするため。火器については、花火を想定し、手持ち花火を原則とする」などと答えた。
 荒金氏は「公共の場の利用については、良識に任せてやってきたのが、少しずつ他の迷惑を顧みずやっているものがある」などと指摘した。他にも、べっぷ創生応援寄附金や住居表示の変更などについても質し「ていねいな説明を」と求めた。
 平野文活氏(日本共産党議員団)は、ゆめタウン別府を運営するイズミからの企業版ふるさと納税の寄付について「出直し市長選挙の際の若い人の投票動機にシネコン誘致が決め手になったのではという気持ちがある。現状から見て、シネコンが出来れば、さらなる集客力があると思うが、断念ということで極めて残念。図書館建設に使われるということだが、同様の企業版ふるさと納税があるのか、どう使うのか」と質問。
 安部政信企画戦略部長は「これまでに5社あり、イズミで6社目。財源として充てられる」と答えた。平野氏は「約束違反は総括すべき」と述べた。他にも、国民健康保険や介護保険事業の特別会計や個人情報審査会条例の制定などについても質問をした。
 泉武弘氏(行財政改革クラブ)は「17年余り経ち、社会構造などが変化したことは理解できるし、イズミが貢献した分野についても理解した上で、寄附金の申し入れはいつだったのか。時の議長が立会人となり、歴代議長が話し合いに立ち会ってきた。議会が果たしてきた役割は大きい。議会には何ら説明なく、履行を求めない発表が先になり、唐突と言われても仕方がないと思う」と指摘。
 長野恭紘別府市長は「当時のことは、個人的には色々と思いはありますが、現実的にしっかり解決するということで決断をした。議会が果たしてきた役割については理解している。事前に個々に相談はしているという認識を持っている。前政権の時に出来ないと謝罪があった。寄付をもらうことは、再契約を前提とした前向きなものと捉えてもらいたい」などと述べた。
 上程中の令和5年度予算案以外の議案について、3つの常任委員会に付託した。