逆境に負けず成長

一人ひとりの名前が呼ばれ、卒業証書が授与された=別府鶴見丘高校
松尾玲央さんが答辞を述べた=別府翔青高校

 大分県立高校で1日、令和4年度卒業証書授与式が挙行された。別府市内でも、別府鶴見丘高校と別府翔青高校で、3年間通った学び舎を巣立ち、新しい一歩を踏み出した。
 別府鶴見丘高校では、第75回卒業式行われ、231人が卒業。一人ひとりの名前が呼ばれ、ステージの上に上がると、阿南典久校長が卒業証書を手渡し、「皆さんが入学した年の春、世界中で新型コロナウイルス感染が拡大し、日本においても緊急事態宣言が出される状況となりました。入学式は実施できたものの、1週間後には臨時休校となり、希望に燃えてスタートするはずだった高校生活に多くの影響を受けました。しかし、皆さんには、逆境に打ち勝つ力強い気持ちがありました。困難に挫けず、最後までやりきることでたくましく成長したと感じています。変化の激しい現代社会において、長い人生で苦労も沢山あると思います。しかし、苦労した力は、未来を切り開く力です。自分の夢を成し遂げるためには、諦めることなく何度でもチャレンジし、壁を乗り越えていくことが大事です。身に着けた能力を活かして、自分のためだけではなく、社会で役に立つ人になることを願っています」と式辞。
 在校生を代表して、今川憧子さんが送辞。卒業生を代表して、千葉歩花さんが「3年前、不安と期待を胸に入学しました。思い通りにいかなかったことも沢山あったこの3年間。自分たちの力で、どう楽しめるかということを問われ続けてきたように思います。これから社会に出ると、結果だけで判断されることも多くなると思います。だからこそ私たちは、努力を知ってくれる人々の存在を大切にしていかなかければいけません。身近な人を幸せにする。それを多くの人が目指せば、今、社会が抱えている課題の解決にもつながっていくのではないでしょうか。誰かを幸せにすることの意義と、誰かに幸せにしてもらっている自覚を胸に、これからも学び続け、それぞれの道へと羽ばたいていきます」と答辞を述べた。
 伹馬彩愛さんが、記念品(会議室用音響設備、テント2張り)の目録を手渡した。生徒たちは、温かい拍手に見送られ、母校を後にした。
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 大分県立別府翔青高校は第6回卒業式を1日、同校で挙行し、227人が学び舎を巣立った。
 国歌斉唱後、後藤秀徳校長が「卒業生の皆さん、高校生活はどんな3年間でしたでしょうか。『春は野焼きの炎』『夏は青色に染まる海』『秋は白い湯煙』『冬は鶴見おろしの風』と校歌に歌われているように、皆さんは美しい自然に抱かれた学び舎で、青春の時代を過ごしました。一人ひとりの胸に刻まれたそれぞれの思い出、生涯の友は一生の宝物です。一方で皆さんは、高校生活を新型コロナウイルス感染症のパンデミックという未曾有のコロナ禍のなかで、厳しい制約を受けながら過ごすという、全く予期しなかった経験をされました。授業や学校行事、部活動は言うまでもなく、友人との楽しい語らいも自由にできない、それは本当につらく不安な日々だったと思います。学校としてもこの想定外の事態の中で、皆さんの支援のために、時には厳しいお願いをしなければならないこともありました。しかし、皆さんはこの困難な状況を本当によく頑張って乗り切り、今日の卒業の日を迎えられました。いよいよ皆さんは母校を巣立ち、それぞれの進路に向かって旅立ちます。探究学習で学んだ通り、私たちは様々な課題を抱えています。もし困難に遭遇した際には、毎月の全校集会で語ってきた『本気』『志力』『継続』『至誠』『執念』など、毎月のテーマを思い出して、歩みを止めることなく前進してください」と式辞。
 続いて、後藤校長がグローバルコミュニケーション科30人を代表して富士浩喜さん、普通科83人を代表して豊川達也さん、商業科114人を代表して岩尾桃幸さんに卒業証書を授与した。
 大分県教育委員会の告辞、来賓の祝辞が紙面、出席した来賓紹介、祝電が披露された。
 続いて、在校生を代表して岡ななみさんが送辞、卒業生を代表して松尾玲央さんが答辞を述べた。
 卒業記念品(体育館用折りたたみ椅子60脚)の目録を、商業科の柴山要さんが後藤校長に手渡した。
 最後に、校歌を斉唱して閉式した。
 マスクに関しては、卒業生は外してもよいが国歌・校歌斉唱時は着用した。
 被表彰者は後日、掲載する。