震度6強の地震発生を想定

54人が参加した研修会
講師を務めた松永鎌也NPO法人リエラ代表理事

 社会福祉法人別府市社会福祉協議会は「別府市災害ボランティアネットワーク研修会」を4日午前10時、市社会福祉会館で行い、別府青年会議所、大分県柔道整復師会、市自治委員会、市民生委員・児童委員協議会などから54人が参加した。
 市町村社会福祉協議会では、大規模災害が発生した際、災害ボランティアセンターを設置し、被災地・被災者の復旧・復興支援に取り組みを行ってきたところであり、別府市においては同会および行政と地域の関係団体などが相互連携や協力し、災害ボランティアセンターの被災者支援活動を効果的に行うことが目的。別府市災害ボランティアネットワークは令和4年1月25日に設立した。
 研修会の初めに、釜堀秀樹・市社会福祉協議会常務理事が「平常時は皆さんとの情報交換などをしており、顔の見える取り組みをしようとしていましたが、コロナの影響で設立から何もできませんでした。今回が初めての研修会です。朝から別府市で震度6強の地震が発生したと想定して、職員参集訓練、災害対策本部の設置、災害ボランティアセンターの設置、炊き出し訓練をしました。第2部がこの研修会となりますので、皆さん最後までよろしくお願いします」とあいさつ。
 オリエンテーション後、松永鎌也NPO法人リエラ代表理事が「災害ボランティアセンター~災害時にみんなで支え合う仕組み~」をテーマに講演した。
 災害ボランティアセンターとは、大規模な災害が発生した際に、被災者(住民)の生活の復旧。復興に関する活動を行う組織。被災者の困りごとに対応するため、ニーズ調査を行い、必要に応じてボランティアの紹介や専門団体との連携を行い、ちいきせいかつの復旧をめざす。
 社会福祉協議会がやる理由として「(同会は)『だれもが安心して暮らせる“福祉のまちづくり”』を目的とし、日々活動を行っている。地域住民や地域の関係団体、関係機関、企業、学校などとのつながりを活かした地域福祉活動を実践している。災害支援は地域福祉活動の1つ」と説明した。
 続いて、災害ボランティアセンターの流れ、同センターの近年の災害の傾向、組織、活動、災害が奪うもの、令和2年7月豪雨でのセンター活動内容を話した。
 講話終了後、ワークショップで参加者は9組に分かれており、各組で実際に起きたハプニングカード20枚を使って「総務班・ニーズ班。ボランティア受付班・オリエンテーション班・マッチング班・資機材班・送迎班」に割り振っていった。同じハプニングだが、各組ごとに違いが出た。
 研修会終了後、市社会福祉協議会職員が午前8時30分から行った炊き出しなどの災害時訓練で作った食事で身体を温めた。