大分県立竹工芸訓練センター(寒竹慎一所長)で14日午前10時、竹工芸科10人の令和4年度修了式が挙行された。
君が代を心の中で斉唱後、修了生総代の田尻大樹さん(34)に修了証書、技能照査合格証書を総代の戸浪瑶子さん、竹工芸科作品表彰を手渡した寒竹所長が「本日ここに所定の過程を修了することになったことは一人ひとりが竹工芸の技能の習得に目的意識をしっかりと持ち、たゆまぬ努力を積み重ねてきた結果だと思います。大変苦労したと思います。本日が竹工芸技能者としてのスタートラインです。実社会では人と人との関わり合いが重要となってきます。自分の責任をしっかりと認識して行動してください。今後は、自分の成長を信じて困難に立ち向かい、素晴らしい人生を切り開いてください」と式辞を述べた。
県知事代理の木内直道大分県商工観光労働部雇用労働政策課長が告辞、来賓の姫野淳子別府市観光・産業部産業政策課参事(市長代理)、吉野栄次別府公共職業安定所長がそれぞれ祝辞を述べた。
修了生代表の西澤奈那さん(39)が「新たな一歩を踏み出すときが来たんだと実感しています。テーマごとに一から商品を考えて作り上げる作業は、大変難しいものではありましたが、先生方が親身になってアドバイスをしていただき、きちんと形になるよう導いてくれました。また、多方面から竹工芸で生きていくための知識を学びました。この先もセンターでの貴重な経験や学び、先生方の教えを胸に、諦めずに努力を続け、竹工芸の発展に貢献できるように努めてまいりたいと思います」と答辞を述べた。
今年度の修了生は、男性5人、女性5人。入校時の平均年齢30・4歳。就職率90%。
被表彰者は、次のとおり。(敬称略)
▽竹工芸科作品表彰(最優秀賞)=大串早月▽同(優秀賞)=伊藤日向子▽同(佳作)=平山文重、田中正俊