別府市議会の令和5年第1回定例会⑤

 別府市議会の令和5年第1回定例会は15日午後1時、一般質問を再開した。
 午後からは、平野文活氏(日本共産党議員団)と美馬恭子氏(同)が、教育や新型コロナウイルス関連などについて質問を行った。
 この日で一般質問は、終了した。

いじめや不登校の現状は

平野文活氏(日本共産党議員団)

平野 文活氏

 平野氏は、不登校やいじめの実態について質問。太田悟学校教育課参事が「不登校は、令和3年度は、小学校58人、中学校157人。4年度は小学校54人、中学校169人で、全国と同様、増加傾向にある。どんな些細ないじめも見逃さないとして、アンケートを行っている。解消率は、小学校で99・9%、中学校で94・8%」と説明。
 平野氏は「不登校やいじめの件数だけみても、ストレスの中で学校生活を送っていることを示していると思う。生活や健康状態について調査が必要ではないかと指摘してきた。子どもの貧困と教育課題は関係があると思う。調査もして計画をたてることに挑戦してほしい」とした。
 長野恭紘別府市長は「生まれた環境によって夢を描くことが出来ない、貧困に陥る子どもたちが別府から生まれることは避けたい。全ての子どもは幸せになる権利があると思う。夢を描いて実現できるような別府市にしたい」とそれぞれ述べた。
 また、新図書館整備について、「直営で継続し、司書も正規職員を雇用することを決断してもらい、大きな前進があった」と評価。その上で、全域サービスについても質問。森本悦子教育政策課参事は「市内のどの地域に住んでいても、サービスが受けられるようにする。各機関と連携し、提供の方法の工夫が必要」と答えた。
 平野氏は「いかに市民のニーズに応えた運営をするのかということ」とした。

こども部創設で取組みは

美馬恭子氏(日本共産党議員団)

美馬 恭子氏

 美馬氏は、新型コロナウイルス感染症について、感染症法上の位置づけが「2類相当」から「5類」に引き下げられることを受けて、影響を質問。
 和田健二健康推進課長は「入院や外来の取り扱いが変更になる。国から具体的な内容が分かり次第、必要な対策を講じたい」と答えた。
 美馬氏は「季節問わず感染し、後遺症も重い。死者も少なくない。決して油断できるものではない」とし、別府市PCR検査センターについて「検査が有料になれば、行かない人も出てくると思う。せめて抗原検査だけでも継続してもらいたい」と要望した。
 また、別府市が目指すべき子育て支援について「こども部が創設される。メリットは何か」と質問。
 宇都宮尚代市民福祉部次長が「複数の部、課が子どもを巡る取り組みをしており、縦割りの壁、子どもの年齢の壁も指摘される中で、独立の部としてスピード感をもって、子ども施策が出来る」と答弁。
 「子ども政策のどこに重点を置くのか。ここは、別府市としてどこにも負けないというところを伸ばしてもらいたい」と質問。
 宇都宮次長は「小さい子どもだけではなく、中学、高校、大学と成長を見据えて、予防的な関わりをし、役割分担しながら、アウトリーチ型支援をしたい。大人になって振り返った時、生まれ育って良かった、別府で子育てをしたいと思える環境の整備をしたい」と述べた。