別府市議会は令和5年第1回定例会の本会議を20日午前10時、本会議場で再開した。
荒金卓雄予算決算特別委員会委員長が、予算議案9件、条例議案10件について、審議した結果、一部反対があったものの多数決で全議案を原案通り可決すべきものとしたことを報告。「今後とも『決算認定審査意見書』及び委員長報告を尊重した予算編成、予算執行を心掛けるとともに、経常収支比率の改善、基金残高の確保に努めるなど、持続可能な財政運を行うことを求める。コロナ禍の及ぼした影響も残る中、急激な物価高騰等により市政運営は、依然厳しい状況が続くと思われるが、議会と執行部が互いの役割を自覚・尊重し、適度な距離を保ちつつ議論することで、効果的な行政運営が行われ、真の『公共の福祉』の実現につながるものと確信している」とし、議会へのていねいな説明と議会審議の充実への協力を要望した。
平野文活氏(日本共産党議員団)が「人件費が増えているが、会計年度任用職員と正規職員の差がありすぎる。藤ケ谷清掃センター負担金が多すぎる」などとし、一般会計、国民健康保険事業特別会計、介護保険事業特別会計について、反対討論を行った。採決の結果、一部多数決を行い、全議案が原案通り可決した。
長野恭紘別府市長が、新型コロナワクチンの公費による実施に伴い、11億6700万円の補正予算案の提案理由を説明。採決の結果、全会一致で可決された。また、人権擁護委員の任期満了に伴い、雨宮洋子氏(75)を再任する人事案件の意見を求め、同意された。
さらに、議員提出議案の▽議会の議員の議員報酬及び費用弁償等に関する条例の一部改正▽市議会の個人情報の保護に関する条例の制定▽市議会委員会条例の一部改正▽新型コロナウイルス感染症の後遺症の方々の日常を守る取組の強化を求める意見書▽第9期介護保険制度改正に関する意見書を可決。国立病院の機能強化を求める意見書が出され、賛成少数で否決された。
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退任する松﨑智一副市長があいさつ。今定例会が現職議員にとって改選前の最後の定例会となることから、長野市長が退任する議員に「立場が変わっても、市政の発展にご尽力を」と呼びかけ、「4月の選挙に挑まれる議員、新たなステージに挑戦する議員に最良の結果となることを祈念します」とあいさつ。
今任期限りで勇退する堀本博行氏が「議会活動をやり切った満足感でいっぱいです」、平野文活氏が「どこほどのことが出来たかというのが実感」、荒金卓雄氏が「先輩から、現場に行け、人に会えと教えられた。一市民として役に立ちたい」、桝田貢氏が「1期4年の経験を今後の政治活動に生かしていきたい」とそれぞれ思いを語った。市原隆生市議会議長からもねぎらいの言葉があった。