別府市史談会(友永植会長、120人)は23日午前9時40分、市中央公民館で令和5年度総会と記念講演会を行った。会場には36人が出席。
友永会長が「皆さんにご協力いただき、コロナ禍でも報告会や発表会に参加してもらった。今年度はコロナ禍前に戻り、史跡探訪にも行きたいと思っています」とあいさつ。
令和4年度の事業・決算・監査報告、5年度の事業計画案・予算案について審議、承認した。4年度は市外探訪は映像を使った疑似探訪を行うなど、工夫をして活動を続けた。
5年度は、5月に市内探訪、11月に市外探訪を予定。来年3月には、「別府史談37号」を発行することにしている。秋季には講演会を、春季には研究発表会を予定している。
また、役員改選も行われ、新たに永野康洋氏が理事に加わったのみで、友永会長をはじめ全員が再任された。
引き続き記念講演会があり、別府大学文学部の針谷武志教授(学長補佐)が「マリオ・マレガ史料と大分・別府」と題して講演した。マレガ神父はイタリア北東部出身で、1929年、27歳の時に九州にやってきた。1932年に大分教会に赴任し、大分市の海星幼稚園の設立にも関与。切支丹墓の調査にも尽力した。いったん日本を離れるも、1948年には別府専門女学校で教師を勤めるなどした。ローマ教皇庁バチカン図書館で資料を発見し、大分県先哲資料館がバチカンまで出向いて確認したという。参加者は、歴史ロマンを感じながら、針谷教授の話に聞き入った。