別府市教育委員会は16日午前10時、市役所で令和5年度の社会教育活動総合事業「子育て応援講座」、地域教育力活性化事業家庭教育支援部会、第1回「みんなで子育てLabo」の開講式を行った。
子育て世代の保護者や子どもたちの活動に関わる人たちが、学習を通じて地域のリーダー育成や子どもたちの豊かな育ちにつなげるのが目的。
寺岡悌二教育長は「子どもたちを取り巻く環境は厳しものがありますが、どんな時代においても、幼児期の人格形成はとても大事です。大谷翔平選手のお母さんが、子どもの前では夫婦ケンカをしない、朝出かける時には笑顔で送り出し、帰ってきた時は笑顔で迎えると話していました。学校でもそういったことをお願いしているところです」とあいさつ。来賓の阿南寿和副市長もあいさつをした。
引き続き記念講演があり、フリーアナウンサーの財前真由美さんが「ベースは“愛” 見逃したくない子どもたちの今」をテーマに話をした。財前さんは別府市出身で、テレビ大分でアナウンサーとして活躍したあと、結婚を機に退職し、子育てに専念する日々を送っていたが、少しずつ仕事を再開し、仕事と子育てに奮闘している。「最初は、ちゃんと子育てしなければ、ちゃんとした親でなければと完璧を求めすぎて、いつもイライラしていました。ついよその子どもと比べてしまったりして。30歳ぐらいにテレビでレギュラーをいただいてから、仕事が増えて子どもとの時間がとれなくなってしまいました。仕事で子どもとの約束が守れなかったり、参観日や運動会にもいけないことがあった。振り返ると、後悔ばかり」と悩んでいた時期を思い出し、涙する場面も。
子どもたちの言葉やママ友などの支えで続けてこられたという。「あいさつをする、ご飯を残さない、友達を大切にする、ポジティブに考える、マイナスの言葉は言わないことを心掛けてきました」と話した。多くの参加者が共感して、うなづく姿が見られた。