大分ダービー、「ヴェルスパ」が勝利

J2の大分トリニータとJFLのヴェルスパ大分による「大分ダービー」が行われた
先制点を入れた中村選手が会見

 天皇杯第103回全日本サッカー選手権大会の第2戦が6日午後7時、レゾナックドーム大分で開催され、J2の大分トリニータとJFLのヴェルスパ大分が対戦する「大分ダービー」となり、前半早々に得点を決めたヴェルスパが、格上のトリニータを破り、1―0で勝利、3回戦進出を果たした。
 トリニータは、リーグ戦とは違うメンバーで臨み、選手の底上げを図った。ヴェルスパも9年ぶりの対戦に、厳しい練習を重ねて並々ならぬ気持ちで臨んだ。4122人が訪れ、お互いに熱い声援を送った。
 前半6分、フリーキック後の右からの折り返しに中村真人選手が飛び込み、頭で合わせて先制。その後、トリニータも果敢にゴールを攻めるが、ヴェルスパは選手が体を張ってゴールを阻止。シュートをカットされてもあきらめずボールを追いかけ、相手から奪うなど積極的に攻めた。
 試合終了のホイッスルが鳴ると、トリニータの選手はひざを折り、悔しさをにじませた。
 試合終了後、会見した下平隆宏大分トリニータ監督は「リーグ戦のメンバーではないとはいえ、プロ。JFLのチームに負けるわけにはいかないと臨んだが、相手の方がクオリティが高かった。ふがいなく、サポーターに申し訳ない」と話した。
 一方で、格上のトリニータに勝利した山橋貴史ヴェルスパ大分監督は「少ないチャンスをつくりだせた。後半は、トリニータがボールを支配する場面が多く、質の高さ、レベルの違いを感じた。自信にはつながったと思う。ヴェルスパもプロでやれると感じてもらえたという意味では、大きな勝利」と振り返った。
 先制点を入れた中村選手は「目指すサッカーをつらぬけば、結果が出ると自信になった。臆することなくボールをつなぐことができた。Jの舞台で大分ダービーが出来るように、頑張っていきたい」と述べた。
 3回戦は、7月にJ1の北海道コンサドーレ札幌と対戦する。