プロ野球の内川選手が講演など

中学生を前に体験を通じて感じたことを話す内川選手

 別府東ロータリークラブ(赤嶺リサ会長)は22日、子どもたちとプロ野球選手の内川聖一氏の交流会を明豊中学校と明星小学校で行った。
 内川選手は大分市出身のプロ野球選手で、ドラフト1位で当時の横浜ベイスターズに入団。福岡ソフトバンクホークス、東京ヤクルトスワローズを経て引退。WBCには、過去3回出場。日本のプロ野球界で数々の記録を打ち立てた。現在は、九州アジアリーグ・大分Bーリングスに所属し、選手としてプレーを続けている。
 中学校では、体育専攻コースの生徒を前に「諦めない気持ちを継続させる力」と題して講演。はじめに、岩武茂代校長が「東ロータリークラブの皆さんが、生徒のためにと企画してくれました。ワクワクする素晴らしい機会をいただきました。しっかりと話を聴いて、心にも吸収してほしい」。赤嶺別府東RC会長は「内川選手の生の話を聴いて、これからの人生の糧にしてもらいたい」とそれぞれあいさつをした。
 内川選手は「夢や目標を持つことは大切で、それに向かって何をしなければいけないかを逆算すること。僕の夢は、プロ野球選手になるか、先生になることだった。父親は高校野球の監督をしていて、家の中に野球があるのが普通だった。プロになるには、ドラフト会議で指名してもらうことが必要で、そのためには甲子園に出場すること。出場するためには、強い高校に行く必要があり、そのためには勉強が必要だなと考えた」と振り返った。
 一般入試で強豪校に入学したものの、病気になり約1年野球が出来ない日々が続いた。「何か起きた時に、どう考えるのかが大切。このケガが夢を叶えるきっかけになったと思う。諦めずに頑張れ、とよく言いますが、諦めずに頑張ることはとても大変。諦めてもいいと思う。諦めないというのは、夢や目標に向かって修正すること。僕は甲子園には行けなかったけど、プロになるという夢を叶えた。それは、修正が出来たから。夢や目標は変わったって全然いい。修正をして前に進み続ければ、諦めたことにはならない」と話した。
 生徒は真剣な表情で話を聴き、何度もうなづく姿が見られた。
 引き続き、小学校で交流が行われ、谷川凛和児童会長(11)が「とても楽しみに待っていました。短い時間ですが、よろしくお願いします」とあいさつ。児童とキャッチボールをしたり、バッティング披露では、校舎を越えて飛んでいくボールに児童は「すごい!」と驚いていた。