陸上自衛隊第41普通科連隊(小林直基連隊長)は令和5年度自衛官候補生課程教育修了式を24日午前11時、別府駐屯地で挙行した。18歳から26歳までの26人が自衛官としての基礎教育を終え、本格的に自衛官に向けた第一歩を踏み出した。
小林連隊長(1佐)が、前期教育課程を終えたことを告達。候補生を代表して、栁本剣士さん(18)が申告し、坂井玲央さんに修了証書が授与された。また、栁本さんに連隊長賞が贈られた。
小林連隊長は「ご家族の皆様は、ご子息の威風堂々とした姿をご覧になり、さぞかし感慨深い思いでおられることと存じます。現在の我が国を取り巻く安全保障環境は、急速に厳しさを増しています。また、地震多発地域に位置する我が国においては、近年、気象災害の激甚化・頻発化の傾向にあり、複合的な災害も見据えた即応態勢を維持しなければなりません。国家防衛という崇高な職を選択してくれたことに感謝する。そして、3カ月間の厳しい訓練を完遂したことに対し、敬意を表する。しかし、忘れてはならないのは、修了式を迎えられたのは、自分だけの力ではないということ。同期の存在、厳しくも愛情をもって指導してくれた区隊長、区隊付、班長の背中を思い出してもらいたい。そして何より、これまで育ててくれたご家族に改めて感謝をしてほしい。これから各部隊において、それぞれの職種毎、専門的な教育を受けることとなるが、別府駐屯地で経験した訓練や同期の絆を『生涯の宝』として、自信と誇りをもって更に精進してもらいたい」と式辞。
来賓の岩屋毅元防衛大臣(衆議院議員)が「凛とした姿を見て、心強く思っています。多くのことを学んだと思います。自信と誇りを持って任務を遂行して欲しい。政府は、防衛力の抜本的な強化を行う。それは、戦争をするためではなく、戦争を断固防ぐためのもの。防衛力を背景に、何より外交努力を重ねて緊張を緩和し、防衛協力を進めて日本と地域の平和を守らないといけない。互いを信じ合い、助け合い、支え合って任務を遂行してもらいたい」などとあいさつ。古庄玄知、白坂亜紀両参議院議員、阿南寿和別府市副市長(市長代理)も祝辞を述べた。
候補生は、7月1日付で県内外の12駐屯地に配属され、専門的な教育を受ける。