別府市立中部中学校(佐藤裕一校長)は26日、2年生のドリームスクールとして、非営利任意団体「対話のかがく」(氏田潔代表)の「哲学対話のワークショップ」を行った。講師は、堀越耀介東京大学特別研究員。
哲学対話は、疑問に感じたことをテーマに、自分が考えたことや感じたことなど意見を出し合うもの。1つの答えを導きだすものではなく、子どもたちの「考える力」「聞く力」を育てるメソッドとして注目されている。
2年生の2クラスで行われ、午前10時半からのクラスでは、28人が参加。堀越さんから「答えは決まっていません。問を決めて、みんなで話し合うのが哲学対話。ルールは3つ。1つは、何でも自由に話す。2つ目は、人の悪口は言わない。3つ目は、人の意見に反応してあげること」と説明。
生徒からどんなことを話し合いたいかを聞くと、「何故テストで順位がでるのか」「何故、才能に勝てないのか」「なんで日本にいるのに英語を勉強するのか」「何故人によって生活が違うのか」など様々な問が出た。多数決で「何故、体育座りをしなければならいのか」が選ばれ、3つのグループに分かれて意見を出し合った。
生徒からは「体育座りをするとお尻が痛い」「パイプ椅子を使えばいい」「あぐらでも良いのでは」などの意見出て、多くの生徒が体育座りが嫌だと思っている様子だった。一方で、メリットについての意見交換では「多くの生徒が集まる時は、体育座りがスペースをとらない」「話をしてもらっているのだから、ちゃんと姿勢よくした方が良いと思うし、話す方も話しやすと思う」「礼儀が身につく」などの意見が出た。最初は特定の人が意見を言う場面が多くみられたが、時間が経つにつれて、全員が意見を言えるようになった。
授業を終えて、中根華凜さん(13)は「自分の意見をしっかり伝えることによって、他の人がどう思っているか分かって、人それぞれの意見があって面白かった」と話した。