立命館アジア太平洋大学(APU)は21日午後4時、キャンパス内で会見を開き、第5代学長に米山裕氏(64)が決定したと発表した。
現在の出口治明学長の任期が今年12月末で満了となることから、公募制で選考をした。APUでは、2017年から公募制をとっており、出口氏が第1号。今回は、学内外、国内外から前回の23人を上回る40人の応募があった。学長候補者選考委員会(16人)で選考を行い、学校法人立命館の総長に対して2人の候補者を推薦し、理事会で米山氏が承認された。
米山氏は、東京都出身で東京大学教養学部卒業。筑波大学で文学修士(史学)を取得した。2020年からAPUの副学長として着任。最近では、病気療養をしている出口学長の学長代行を務めている。専門は、アメリカ史、日経移民史。
会見では、浅野昭人学長候補者選考委員長(副学長)が選考の経緯を説明。「(大学の)構成員からの強い信頼とネットワーク持っている。APUがさらに発展するように、学長として牽引してくれると確信している」と話した。
新たに学長に選考された、米山氏は「出口学長に一仕事してくれないかと誘われ、自分の残りの学者人生をかけてみようと3年前にきました。コロナ対応でやり甲斐のある3年半でした。元気な学長と仕事できたのは、9カ月。戻ってからも車椅子の学長をどう支え、大学運営をするかを考え、大学について深く考える機会を持った。専門教育が強化された3学部をしっかり支えたい。目的意識を新しくしたことはとても大切だと思う。混迷の21世紀に世界を変える人材をつくりだす。国際的にまじりあうことを経験して学んだ学生を送り出し、社会を変える若者をどんどん送り出したい。躍動する大学として、学生、職員、教員と一緒に作っていきたい。別府の地にAPUがあってよかったと思われる大学を目指していきたい」と意気込みを語った。