ベテラン3人が春の叙勲など受章

受章報告をした後藤伸次郎・元市消防団第6分団副分団長(前列左)、
澤井政志・元消防署第3中隊主幹兼第1小隊長

 令和5年春の叙勲で瑞宝単光章を受章した元市消防団第6分団副分団長の後藤伸次郎氏(75)=石垣東1丁目=と、第40回危険業務従事者叙勲で瑞宝単光章を受章した澤井政志氏(72)=内竈=が2日午後4時、長野恭紘別府市長を訪問した。都合で、令和5年春の叙勲で瑞宝単光章を受章した元市消防団第4分団長の尾﨑謙一氏(76)=朝見1丁目、消防団歴38年11カ月=は欠席した。
 受章者が紹介された後、長野市長が「後藤さん、澤井さんは非常に長い間、市民の安全安心のために身を挺して昼夜を分かたずの活動をしていただき、消防力の強化に尽力していただきました。そのことが評価されての今回の受章です。さまざまなご苦労があったと思いますが、これからも受章を契機として後進の育成にもお力添えをいただき、引き続いて安全安心の先達を務めてください」と述べた。
 後藤氏が「令和5年春の叙勲、第40回危険業務従事者叙勲の具申にあたり、温かいご推挙で素晴らしい章を受章することができましたこと、厚くお礼を申し上げます。また防災に対する知識を今まで以上に市民や地域住民の役に立てるように頑張ります」と謝辞を述べた。
 歓談では、長野市長、後藤氏、澤井氏が話した後、浜崎仁孝市消防長が「火災現場では消防団との連携した活動には助けられました。私も消防署だけの力ではなくて、消防団との連携で大火を消したという経験がありますので、感謝しています」、藤内英伸市消防団長は「2人の話を聞きますと、本当にその通り。お疲れ様でした」とそれぞれ述べた。
 記念撮影後、後藤氏(消防団歴40年9カ月)は「まさかこのような章を受章するとは夢にも思わなかっていませんでした。大変光栄で嬉しく思います。火災現場に行くだけではなく、台風などの自然災害のときは詰所に待機して、何かあれば出動していました。行方不明者の捜索でも出動しました。祖父が明治、父が大正、私が昭和、息子が平成と4代続けて消防団に入っています。今後も地域防災のため、訓練などに率先して参加します。今回の受章は家族もみんな喜んでくれました」。
 澤井氏(消防歴42年)は「瑞宝単光章を受章し、大変嬉しく思います。42年のうち22年が救急隊。救急救命士の資格も取り、救急隊は出動が多く大変でした。現場の状況は毎回違うので緊張感がありました。最善を尽くすために気を張っていました。今後は自分の経験を活かして、地域住民の防災面に協力したい。良き先輩、同僚、後輩、家族、両親に支えられてきました。退職して振り返ったときに『私は恵まれており、運が良かった。感謝しかない』と思いました」とそれぞれ話した。