別府市消防本部はこのほど、今年上半期(1月から6月)の火災、救急、救助の各活動の概要をまとめた。
火災件数は19件(対前年同期比2件減)で、うち建物火災15件、その他4件。火災の損害額は3595万8千円(854万1千円減)で、建物火災のみの損害額は3549万4千円(774万6千円減)。建物火災のうち焼損棟数18棟(14棟減)で、全焼4棟(3棟減)、半焼2棟(2棟増)、部分焼3棟(10棟減)、ぼや9棟(3棟減)。罹災世帯は18世帯(20世帯減)、罹災人数21人(37人減)で、火災による負傷者は1人(1人減)だが、死者が2人と昨年より1人多くなった。
出火原因は▽こんろ2件▽放火の疑い1件▽配線3件▽配線器具1件▽ストーブ1件▽放火1件▽火遊び1件▽その他5件(天ぷら油2件、ロウソク1件、枯れ草1件、ダクト1件)▽不明4件―となっている。
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救急出動件数は3782件で、前年同期と比べて194件増加している。対前年比5・4%の増加で、1日平均21件の出動件数となる。
搬送人員は3224人(対前年同期比88人増、2・8%増)で、市民の38人に1人が救急隊によって搬送されたことになる。搬送人員の内訳は急病2119人(全体の65・7%)、一般負傷620人(19・2%)、転院278人(8・6%)、交通事故122人(3・8%)。傷病別では死亡59人、重症350人、中等症1444人、入院加療を必要としない軽症およびその他1371人。年齢別は▽新生児(生後28日未満)1人▽乳幼児(生後28日以上から満7歳未満)115人▽少年(満7歳以上から満18歳未満)90人▽成人(満18歳以上から満65歳未満)767人▽高齢者(満65歳以上)2251人―で、高齢者が占める割合は69・8%となっている。
出動件数のうち119番入電から現場到着までの時間は7分以上8分未満が最も多く16・9%となっており、別府市内の現場到着時間は平均8分。119番入電から医療機関に収容するまでに要した時間(病院収容時間)は30分以上31分未満が全体の5・4%と最も多く、次いで28分以上29分未満となっている。別府市の平均時間は33・5分。
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救助出動件数は33件(対前年同期比2件減)で、活動件数は16件(4件減)、救助人数は16人(5人減)。
出動件数の内訳は▽建物などによる事故9件(同数)▽交通事故5件(3件減)▽水難事故5件(3件増)▽機械による事故1件(同数)▽その他の事故12件(3件減)。活動件数の内訳は▽建物などによる事故4件(4件増)▽交通事故2件(同数)▽水難事故4件(3件増)▽機械による事故1件(1件増)▽その他の事故5件(4件減)、救助人数件数の内訳は▽建物などによる事故4件(4件減)▽交通事故2件(同数)▽水難事故5件(4件増)▽機械による事故1件(1件増)▽その他の事故4件(6件減)。
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後藤英明警防課長は「上半期の出動状況について、特に救急出動が増加しています。火災・救急・救助の出動状況をみますと、特に救急出動が増加しており、昨年は過去最多の7714件でしたが、すでに昨年同時期から約200件増加しています。最近は暑さが厳しく、熱中症の起こしやすい時期でもあります。こまめな水分補給をして体調管理に努めてください。また緊急性がなく、自分で病院に行ける場合は救急車以外の自家用車、交通機関などを利用してください。救急車の適正利用にご協力をお願いします」
「火災については、コンロ、配線を原因とする建物火災が多く、2名の方がお亡くなりになりました。コンロを使用中は火のそばを離れないこと、コンセント付近はホコリを清掃し不必要なプラグは抜くなどの対策をお願いします」と話している。