別府市議会の一般質問3日目⑥

 別府市議会は21日午後1時、令和5年第3回定例会一般質問を再開した。
 午後からは、小野佳子氏(公明党)と森山義治氏(市民クラブ)が公園事業や外国人労働者困窮支援などについて執行部の考えを質した。

インクルーシブ遊具導入を

小野佳子氏(公明党)

小野 佳子氏

 小野氏は、公園の維持管理事業について現状を質問。橋本和久公園緑地課長が「176カ所の都市公園のうち18カ所について年間計画をたてて管理を委託している。小さい公園は職員が回り管理しているが、住民などからの指摘で実施することも多々ある。遊具は、職員が一斉点検を行い、複合遊具や主要公園の遊具は専門職にもお願いしている」と説明。
 小野氏は「誰もが安全に利用できるインクルーシブ遊具の導入状況は。整備が予定されいる北石垣公園の遊具に導入する予定はあるのか」と質問。
 橋本課長が「そのものはないが、複合遊具にユニバーサルデザインを取り入れたものが地獄地帯公園にある。北石垣公園は、古くなった遊具の改修や来園者の利便性の向上のため、駐車場の新設も計画している。児童から具体的なニーズを聞き取っている」と答えた。
 また、産前・産後に寄り添う産後ドゥーラについて、「2022年に民間資格として立ち上げられた。自宅に訪問し、妊娠中から出産1年ぐらいまでの母親と家庭を支援している。訪問型子育て支援で活用することは有効では」と質問。
 内田千乃子ども家庭課長が「国が定める訪問支援員の要件を満たしていれば、利用も可能だと思う」と答えた。
 小野氏は「全国で約630人が資格を取得している。大分県には1人だけ別府市にいる」とし、産後ドゥーラの活用を促した。

外国人労働者の相談体制は

森山義治氏(市民クラブ)

森山 義治氏

 森山氏は、市内の外国人労働者の実態や相談体制について質問。大町史産業政策課長が「令和4年10月末でハローワーク別府へ届け出があったのは、2219人で、うち留学生は1112人」。
 高木智香文化国際課長は「平成26年度から3年間、地方創生先行型事業として、国から補助を受けて外国人受入相談窓口を文化国際課内に設置していたが、行政手続きの通訳を除くと相談は毎年10件未満で、語学担当の会計年度任用職員に引き継いでいる」と答えた。
 森山氏は、「別府市にも相談窓口があることをホームページに掲載すると助かると思う。ワンストップの相談体制で生活困窮者を支援をしている自治体もある。多文化共生社会の実現を考えると、NPO法人などに委託し、交付金を活用した専門的な窓口があってもよいのでは。相談窓口がバラバラではなく、ワンストップでやれるように検討をしてほしい」と指摘した。
 また、路線バスの廃止後の代替運行について「東山や大所・小坂のオンデマンドタクシーを路線が廃止された山の手周辺を通るように一部経路を変更してはどうか」と提案。
 佐藤浩司政策企画課参事が「住民移動の実態把握をするため、16地区の70歳以上3127人を対象にアンケートを実施し、ニーズ把握を行う。その結果を基に事業者と協議をし、最適かつ持続可能な交通手段を考えていきたい」と答えた。