別府市医療的ケア児等コーディネーター協議会がこのほど、市役所で開かれた。約20人が参加。
大分県では、医療的なケアが必要な障がい児等が地域で安心して暮らしていけるように、医療的ケアを必要とする児童等に対する支援の調整を行う「医療的ケア児等コーディネーター」を養成している。別府市内には、現在12人いる。
協議会では、事例報告や情報共有を行っているが、今回は、研修も行った。「医療機器の非常用電源に際しての注意点と日常管理」と題して、独立行政法人国立病院機構西別府病院の阿部聖司主任臨床工学技士が講演をした。阿部さんは「災害発生時、医療的ケアが必要な人は、電源を確保しながら移動することが前提となり、とても難しい。人工呼吸器にはバッテリーはついているが、何日ももたない。また、口の中が乾くため、加湿加温が必要になる。避難先でも電源は必要」などと話し、最近のアウトドアブームなどによって、ポータブル蓄電池などの種類が増えていることを紹介。それでも、ポータブル蓄電池単体では数日もたないので、利用者によって様々な機器の組み合わせの重要性を語った。
引き続き、市内の医療的ケア児の実態把握のためのアンケート調査の結果やコーディネーター介入事例の進捗、協議会運営の課題などについて報告。支援に関する意見交換と情報提供による情報共有を図った。