別府市は、令和3年に閉校した旧浜脇中学校について、管理教室棟の利活用概略計画の策定に向けて19日午後1時半、旧浜脇中でワークショップを行った。地元住民、起業家、学生、文化・芸術関係者、地元企業、金融機関など16人で構成。全3回行う。
旧浜脇中は、昭和24年に「別府市立第五中学校」として創立された。26年に「浜脇中学校」に名称を変更。31年には、屋内体育施設やプールが完成した。しかし、少子化で生徒数が減少し、令和3年3月末で72年の歴史に幕を閉じた。
閉校後、教室棟は産業振興に、体育館やグラウンドはスポーツ振興のために利活用する計画となっている。各分野の人たちが自由な意見を出してもらい、利活用案を検討する。
大町史・市産業政策課長が「昨年度から改修工事を行っており、現在は体育館の床の改修をしています。管理教室棟をどのように活用していきたいか、ご意見をいただきたい」とあいさつ。運営サポートを行う九州建設コンサルタントの担当者にも4人の浜中卒業生がいて、和気あいあいの自己紹介となった。
引き続き、校舎内、グラウンド、体育館を見て回った。机などはなくなっているが、生徒が書き残した黒板のメッセージや校長室のトロフィーなどがまだ残されていて、参加者はありし日の浜中に思いを馳せながら、新たにどう活用できるか、イメージを膨らませた。
ワークショップでは、3班に分かれて▽地域資源の抽出▽地域の問題点・課題の抽出と浜脇地区、旧浜脇中学校でできること▽旧浜脇中グラウンドと体育館のスポーツ活用法の3つのテーマで意見を出し合った。地域資源としては、温泉、景色、グルメ、歴史、豊かな自然があげられた。活用法については「旅行者、留学生、地元の人が集える場所」「スポーツをした後を考え、サウナやバーベキューができれば」「ドローンの免許が取れる場所にして、別府に来れば、泊まり込みで免許がとれる」などの他、お祭り、キャンプ、ギャラリー、アトリエなどの意見も出た。
次回は、事務局が空間コンセプト案を考え、それについて意見交換、各階のゾーンニング、内観・外観イメージなどのついて話し合う予定にしている。