日出町立日出小学校創立150周年

6年生が平和への思いを発表した

 日出町立日出小学校(堀敬一校長、374人)は、創立150周年を迎え、18日午前10時、同校体育館で記念式典を開催した。
 日出小学校は、明治6年に日出城本丸跡に「暘谷学舎」として創立され、児童は129人だった。学校の建設と城の解体が同時に行われていた。翌7年に「暘谷学校」と改称。20年に「暘谷尋常小学校」、大正3年「暘谷尋常高等小学校」、9年「日出尋常高等小学校」、昭和16年「日出町国民学校」、同22年に現在の「日出町立日出小学校」となった。校内には、1695年に日出藩主の木下俊長公が鋳造した「元禄の鐘」が残されていて、今でも児童が鐘をついて、1日のはじまりを告げている。
 式典では、堀校長が「これまで、約2万人が巣立ち、多方面で活躍しています。お城の本丸があった場所に学校が建つのは、全国的にもあまり例がないと聞いています。城跡に学校がつくられていくのを、当時の人はどういう思いでいたのでしょう。どんな時代でも大事なことは、自分の夢や希望を持って、それを実現するための目標を持ち、努力を続けることが大切だと思います」と式辞。三重野博日出小学校運営協議会長もあいさつをした。
 来賓の本田博文町長が「輝かしい歴史と伝統は、歴代校長や先生が並々ならぬ熱意で教育に取り組み、PTAや地域の皆さんの温かい支援があって築かれたもの。式典を契機に、新たな歴史と伝統が築かれることを願っています」と祝辞。歴代校長で第32代の河野道正さんが在職当時を振り返った。
 小学校の「あゆみ」が紹介されたあと、6年生68人が「歴史をつないでいくためにも、平和が大切」とし、修学旅行で長崎に行き感じたことを、自分たちの平和宣言として発表した。
 引き続き、古原聡県立宇佐産業科学高校指導教諭が「穏やかな日出の海を眺めれば~小田三郎といふ人~」と題して記念講演を行った。
 また、式典前には、創立100周年の時に埋めたタイムカプセルの開封も行われ、参加者は中に入っていた作文を懐かそうに読み込んでいた。