12月別府市議会定例会の一般質問②

 令和5年第4回別府市議会定例会は12日午後1時、一般質問で穴井宏二氏(公明党)、小野佳子氏(同)、小野和美氏(ビーワンべっぷ)が、防災・防犯対策、家族介護者の支援の取組、AED、認知症予防の推進、里親制度、妊娠から産後にかけての支援などについて質問した。

防災・防犯対策について

穴井宏二氏(公明党)

穴井 宏二氏

 穴井宏二氏は防災対策について「海抜表示板が設置されている。色あせたものや破損しているものがある。地震発生時に果たす役割は重要。早期の取り換えはあるのか」と質問。
 中村幸次防災危機管理課長が「平成23年度に沿岸部から16㍍未満の地域に1300枚設置しています。今年度中に新しく張り替える予定です」と答えた。
 穴井氏は「外国人にも分かりやすく表示してほしい。別府市では新しい表示板を作るにあたり、以前と変更した点は」と質すと、中村課長が「12年ぶりに更新するにあたり、危険なエリア、安全なエリアを可視的に伝えるため、海抜によって赤、黄、青の3色で表示するようにします。赤は津波災害警戒区域、黄は津波災害警戒区域外から海抜9・9㍍以内のエリア、青は海抜10㍍から10・9㍍の範囲を示す。外国人や障がいのある人にも伝わりやすいよう、優しい日本語を追記、避難目安の海抜10㍍以上を追加し、逃げる方向を矢印で示すことで土地勘のない観光客でも伝わるようにしています」と答えた。
 また防犯対策について「特殊詐欺の手口が巧妙化している。どのような手口があるのか。別府市の被害状況は」と質問。中村課長が「特殊詐欺はオレオレ詐欺、架空料金請求詐欺、還付金詐欺など。最近はライン乗っ取り詐欺がある。令和4年は被害件数、金額などは増加している」と答えた。
 そのほか、家族介護者の支援の取組などについて質問した。

オレンジカフェについて

小野佳子氏(公明党)

小野 佳子氏

 小野佳子氏は認知症予防推進のオレンジカフェについて「共生社会の実現を推進するために、認知症基本法の基本的施策の中に認証の人や家族の相談体制の整備とある。相談体制を目的としたオレンジカフェの取組とは何か」と質問。
 阿南剛介護保険課長が「認知症に関することで自身や家族がお茶などを飲みながら交流できる場として開催している。専門スタッフに相談もできる」と答えた。
 小野氏が「10月に参加しましたが、思い描いていたオレンジカフェとはイメージが違う。オレンジカフェは予約制。当日に時間が空いたからと気軽に参加できないような気がする。気軽な雰囲気でカフェをする。来てもらうことを前面に置き、市報に明記している事前予約は必要なのか」と質すと、阿南課長は「参加を希望する人の中に、他の参加者との交流を希望する人もいるため、事前情報としてお願いしています。事前予約がなくても、当日参加は可能」と答えた。
 小野氏は「今までの利用者数は」と質すと、阿南課長は「令和元年度は95人、2年度は15人、3年度は24人、4年度は18人」と答えた。
 小野氏は「私が参加した感想は、カフェではなく相談を受ける場所。気軽に行って相談できる雰囲気ではないと感じました。一度参加してまた来たいと思わせることが大事」と述べた。
 そのほか、AED、献血の推進などについて質問した。

トライアル里親とは

小野和美氏(ビーワンべっぷ)

小野 和美氏

 小野和美氏は里親制度について「様々な事情で親と離れて暮らす子どもたちを児童相談所の委託に基づき、里親自らの家庭に迎え入れ養育する制度。子どもを家庭に入れて温かい愛情と家庭的な和やかな中で養育することで健全な育成をする。一般的に里親=養子縁組と思っているのではないか。過去3年間の社会的養護が必要としている児童数と里親委託数は」と質問。
 内田千乃子ども家庭課長が「県内で養護が必要な児童数は、令和2年度446人、3年度445人、4年度452人。うち里親に委託されている人数は、2年度64人、3年度65人、4年度128人」と答えた。
 小野氏がトライアル里親について「児童養護施設などに入所している子どもに一般的な家庭環境の生活を体験してもらうことにより、情緒の安定や社会性の発達を促し、里親制度の普及を図ることが目的。里親にとっては最初の一歩となる。里親とのマッチングを考えたとき、登録者数が多い方が出会いを生むことにつながる。大分県のトライアル里親はどうなっているか」と質すと、内田課長は「平成18年にトライアル里親制度ができましたが、研修を受けた養育里親が望ましいということから、近年は募集はしていない。養育里親からトライアル里親になっていますので、養育里親の登録をお願いしている」と答えた。
 そのほか、妊娠から産後にかけての支援などについて質問した。