12月別府市議会定例会の一般質問⑦

 令和5年第4回別府市議会定例会は15日午前10時、一般質問で三重忠昭氏(市民クラブ)、黒木愛一郎氏(創生会)が別府市就学前教育・保育ビジョン(素案)、障がい者への合理的配慮、教育行政、光町火災などについて質問した。重松康宏氏(公明党)の質問の途中で休憩となった。午後からは引き続き重松氏、泉武弘氏(行財政改革クラブ)が質問する。

幼稚園閉園1年延期など

三重忠昭氏(市民クラブ)

三重 忠昭氏

 三重忠昭氏は別府市就学前教育・保育ビジョン(素案)の市立幼稚園半減と閉園1年延期について「そもそもなぜ14園から7園とするのか」と質問。
 時松哲也学校教育課参事が「本ビジョンは令和2年から3年に開催された別府市就学前の子どもに関する教育等協議会で報告された内容を実現し、就学前教育・保育の質と量の確保するための計画。1学級当たり20~30人、1園には複数学級が望ましいことから、子どもの発達を保障するための集団を形成するために中学校区を地域性を有する単位と見なし、配置を検討した」と答えた。
 三重氏は「市全体の職員計画の課題もある。退職者が出たとき、補充をしてほしい。公立幼稚園を今後、どのように充実していくのか」と質した。
 寺岡悌二教育長が「公立幼稚園は長年にわたり、大きな幼児教育の役割を果たしてきた。ビジョンの素案は、保護者や市民の皆さんからご意見をいただきました。一つひとつ丁寧に向き合い、安全安心なこれからのビジョンの策定に向けて頑張っていく」。
 長野恭紘別府市長は「多くの市民の皆さん、保護者の皆さんが不安に思っていることに関しては、本当に申し訳ないと思う。今後については、しっかりと皆さんの意見を拝聴していく」とそれぞれ答弁した。
 そのほか、障がい者への合理的配慮などについて質問した。

ヘアロスについて

黒木愛一郎氏(創生会)

黒木 愛一郎氏

 黒木愛一郎氏は教育行政のヘアロスについて「まずヘアロスとはなにか」と質問。
 時松哲也学校教育課参事が「髪の毛が抜けることを意味する。その症状は円形脱毛症、抜毛症、先天性乏毛症などがあります。その他の要因としては、抗がん剤の副作用などによるもの、ウイルス性疾患の後遺症、交通事故などの外的なものがある。置かれた環境などで突然発症することもある」と答えた。
 黒木氏が「社会一般の人に正しく認識されていないことで、心を痛めたり、将来の選択肢を狭めてしまうケースもあると聞いている。市内の学校にヘアロスで悩んでいる児童生徒はいるのか。どのような対応をしているのか」と質問。
 時松参事が「市内数校に複数人いることを確認している。ヘアロスは目につきやすい疾患のため、本人、保護者が学校での教育活動のさまざまな場面で不安を感じている。そのため、関係する学校の教職員が本人や保護者と面談し、意向を最大限に尊重しながら自分らしく学校生活を送れるように個別の対応をしている」と答弁。
 黒木氏が「ウィッグを着用したいが高額のため購入できないという声がある。別府市はどのような対応をしているのか」と質すと、和田健二健康推進課長が「別府市では独自の補助金などは実施していない。県の事業を案内している。相談があった場合は、相談機関の紹介をしている」と回答。
 そのほか、光町火災などについて質問した。