別府大学国際言語・文化学科4年の林詩紜(リン・シウン)さん(22)=台湾出身=がこのほど、学校法人後藤学園主催の「第20回外国人による日本語スピーチコンテスト」で最優秀賞と西日本新聞社賞を受賞した。
同コンテストは、県内の8カ国11人の留学生が、同学園楊志館高校1年生の前でスピーチした。
林さんは「『堅苦しさ』と『ゆるさ』の間で」というタイトルで、時間やマナーに厳しい日本人と、遅刻が多くメイクや服装は自由な台湾人を比較した。最初は「台湾と日本の交通システムの違い」について8月中旬から書き始めたが、9月初旬に先生のアドバイスを受けて、高校生でも興味が持てるテーマに切り替えた。
林さんは、台湾ではあまりメイクをしていなかったが、留学して多くの日本人は通学でもきちんとメイクしているのを見て「私もした方がいいのかな」とプレッシャーを感じ、カルチャーショックを受けたことが、スピーチの原稿のきっかけとなった。
「私が来別したのは2020年のコロナ禍でした。オンライン授業がメーンだったが、22年に対面授業となったときに周りの人がばっちりメークだったのでスゴイと感じました」
最優秀賞で名前を呼ばれたときについて「まさか私が、と思いました。他の人はボードなどを使っていて、私はそういうのは使おうと思っていなかったし、西日本新聞社賞をもらっていたので2つも賞をもらえるとは思っていなかった。名前を呼ばれたときは、驚いたし嬉しかった」と話した。
流暢な日本語や適切なジェスチャー、7分間原稿をまったく見ないでのスピーチが高く評価されたことについては「私のイメージするスピーチコンテストは、ジェスチャーで表現するものと考えていたので、声もジェスチャーも大きく、後ろの方の人にも届くように心がけていました。原稿は暗記するのがスタートラインと思っていましたので、そこから進んでいった結果が、最優秀賞でした」と語った。
今後は「日本語だけでなく英語、韓国語などを学び、世界のいろんな場所を見てみたい」と笑顔で話してくれた。