別府保護区保護司会は「令和5年度第73回社会を明るくする運動文化事業 表彰式・発表会・講演会」を13日午後1時30分、別府市公会堂で開催し、約180人が参加した。別府更生保護女性会が共催、別府市が後援。
高橋護別府保護区保護司会長が「児童生徒による社明運動作文コンテストは、本運動の一環として次代を担う児童生徒に日常の生活や学校生活で体験したことを元に、犯罪や非行の無い地域づくりなどで感じたことを作文にすることを通じて社明運動に理解を深めてもらいたいと平成5年の第43回運動から始めました。毎年、児童生徒の作文は、その視点や感性が私たちに気付きを与えてくれ、感銘や感動を覚えさせてくれます。社明運動の趣旨を確認し、この別府が明るく安心で安全な地域であるよう活動の更なる飛躍になります」
「德田先生は昨年8月まで、44年間にわたり保護司として活動してきました。先生のお心は常に社会的弱者の立場にあり、保護司としても立ち直ろうとする人の心を受け止め、信じることを大切に更生保護をしてきました。講演を通じて、私たちの活動の糧になると思います」、来賓の仲野智之大分保護観察所長、寺岡悌二別府市教育長がそれぞれあいさつした。
第1部の社明作文表彰式・発表会で市内の12小学校と7中学校から236作品の応募があり、それぞれ最優秀賞と優秀賞に輝いた児童と生徒が表彰され発表した。
第2部は、弁護士で元保護司の德田靖之さんが「犯罪者とその家族の人権と再犯防止について」をテーマに講演。
「信頼を裏切られるという苦い経験をすることが、保護司の仕事です。裏切られ続けるということは保護司の本懐です。裏切られても信頼できるかということが問われます。10回裏切られても11回目で信頼されるかもしれない。私の経験上、本当に立ち直る人は10人に1人です。目の前にいる人は11人目かもしれない。保護司や弁護士として仕事をすることが、その人が10人に1人に通じるのです。裏切られてこその保護司です。裏切られた数が多い保護司ほど、良い仕事をします」と述べた。
最後に古田茂義副会長が謝辞を述べた。
受賞者は次のとおり。(敬称略、カッコ内は小学校名、学年、テーマ)
【小学生の部】▽最優秀賞(別府保護区保護司会会長賞)=加来遼真(石垣小6年、再犯防止は地域の力で)▽優秀賞(別府地区協力雇用主会会長賞)=安心院美季(緑丘小6年、見守りとあいさつで明るい社会を)
【中学生の部】▽最優秀賞(別府保護区保護司会会長賞)=石野田擢翔(北部中3年、セカンドチャンス)▽優秀賞(別府地区厚生保護女性会会長賞)=小野恋奈(鶴見台中2年、母の教えから)