写真・音・映像などを展示

自身の作品の紹介をする高梨麻梨香さん

 NPO法人BEPPU PROJECTは「清島アパート2023活動成果展」の前期発表を2月12日まで、末広町のレンガホール1階にある別府市創造交流発信拠点「TRANSIT」で開催している。料金は無料。時間は午前11時から午後5時。火・水曜日は休館。
 初日の19日はアーティストのTomohiro Hanadaさん、高梨麻梨香さんが在廊し、来訪者に自身らの作品のコンセプトなどを説明した。
 Hanadaさんは、別府市ともう一つの活動拠点である福岡市の建物の写真をコラージュ(結合)した作品や別府市で見つけたホースの写真を展示している。Hanadaさんは「どっちが別府で、どっちが福岡か分からない。ここ見たことがあるという景色があると思います。ホースについては、別府は本当に多く目にする。『なぜここに?なぜこの長さ?いつまで使われていたのか?』と疑問が浮かんでくる。これは福岡市で見ることがないので、とても新鮮でした」と話した。
 高梨さんは、血の池地獄の泥(酸性)にコンクリート(強アルカリ性)を入れ、そのときに起きる化学反応(中和)の音を流しながら実際に水槽の中に入れた血の池地獄の泥とコンクリートが変化する様子を展示している。高梨さんは「『揺らぐ足元、掻き曇るけしき』をテーマに、泥を自然、コンクリートを人とし、自然と人とのせめぎ合いを表現しました。何かが起ころうとするとき、物事が動き出そうとしている兆しや自然界のありさまのことを『気色(けしき)』と呼ぶように、それらの時間や物質の積層は『景色』となって表に出ることを表現しました」と話した。
 BS―TBSプロデューサーの匂坂緑里さんは、別府を舞台にしたドキュメンタリー映画「通信簿の少女を探して」の撮影時に使用した資料を展示している。同ドキュメンタリー映画は1月28日まで、別府ブルーバード劇場で1日1回、上映している。
 後期は、2月16日から3月11日までを予定しており、時間・場所・休館日に変更はない。